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  どうですか?何れも80年代、世界の広告界を席巻した Suntory のCMです。

いえ、先日次男耕介が.....................

今日の授業めちゃくちゃ面白くてさ〜

なに?

『コマーシャルフィルム』っていうゼミで、今TVで流れているCMで、これは!っていう面白いのを取り上げて、それについて解析するっていうやつなんだ。

何を取り上げてんだ?

そりゃ〜 Mac の iPod と NIKE の CMに決ってんじゃん♪父ちゃん知ってっか?「〜はこんないい商品ですよ」っていうことを全く語らずに、ただイメージを流すっていうのが、いまの優れたCMなんだぜ。。。

へっ、そんなの常識じゃん。。。もう二十年も前から、優れたCMは、みんなそうなってらい!お前さ、今はさっぱりだけど、80年代の日本のCMは、世界をリードしてたんだぜ。

・・・・・(分かってねんじゃね〜の?。。)とうちゃん、一度授業を見に来れば分かるよ。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。
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2008
6/02 CMのこと
「つわり」のこと
消したい過去
空間の偏り
銀座の今
春の予感
息子のこと
確定申告
上方『銀花』
個展間近です
おめでたい覚悟
元 旦

 2007
年賀状制作中の巻
「厨子三様」
ペット
中国現代美術の動向
秋は煙
木の実
「お・ばんざい!」
エピステーメ
リフティング
立秋
曇天
万年筆
梅雨の晴れ間
介護の問題
奥日光
薫風
chain saw
植木等
民芸館
伊豆
僕の町(沼間)
柳沢発言
サービス残業0法案
耳掻き
2007年新春
元旦

★★三ツ星 file
05/05  3 page up        
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分 類 色 テ ー マ
時 事
アート系
得する社会評
小 笑
恋愛(男女観)
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珠玉の話
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三ツ星 file index
大工牧野
最近の子はよく寝る
夏の臭い
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自分を引き受ける
「沼」はダサイ?
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イラク増兵
東京再開発
東京が好きだ
宗教について
小津安二郎の世界
100円 SHOP のCD
邦画『GO』と「n個の性」
手探りのキッス
星に願いを
石原慎太郎とのこと
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平安からの風
しゃがれ声
超資本主義の中の工芸誌
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涙っていいな・・・
panic
つわり
卒業おめでとう!
玉虫
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十代の恋
恋するミトコンドリア?
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8月15日
ロンドンの自爆テロ
新粉筒
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中田の憤死
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  よく考えたら、息子達は『ジャパン・アズ・ナンバーワン』をリアルタイムで実感したことがない世代なのだ。彼らの19XXは、90年代のCMに懐かしさを重ね盛り上がるという。そう、1984年生まれの息子は、日本が負け始めてきたときに学童期に入っていった世代なのだ。

1989年7月、日米首脳会談は日米構造協議の開始を決定し、1990年6月の第5回会合の後,7月に最終報告が発表された。
 世界のマーケットで一人勝ちして調子に乗っていた日本に対して、「レントゲンで透視されたように見事な分析で、これはもう二度目の敗戦だ」と吉本さんに言わしめたほど、アメリカの日本経済の構造分析は徹底したものだった。

これ以降、OSは、Microsoftに完全敗北。その他の最先端を走っていた分野で、日本は、軒並み撤退を余儀なくされた。

結局、現在は、BRICs諸国(ブラジル・ロシア・中国・インド)と同じ土俵で低価格競争するしかないのか・・・・・?といった状況に立たされている。やはり、経済だけでは駄目なのだ。文化、そして社会環境も同時に並行してビルドアップしていかないと、いわゆる先行した先進諸国(欧米)には、その経験値の高さで経済も負けてしまう。
 
 

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  http://jp.youtube.com/watch?v=YotCl8xcRtk
 ちょうどこの頃、僕の所属する漆の世界では、大きな卸業者が五つ程ありましたが、現在は殆どなくなりました。生産性の低い漆工芸は、多品種多品目の要求に即応出来なかったのでしょう。。。


ずいぶん前、東京の森鴎外記念館で吉本隆明さんの講演があり出掛けました。氏は、伊豆の海岸で溺れてしまった後で大分弱った様子でした。

僕はいつものように「折角だから必ず質問する」と決めていたこともあり、どういう訳かテーマが「農業」だったこともあって、少ない引き出しから中沢新一の『哲学の東北』を引用し「農業は無から有をそして第二次産業は有から有を、さらに今は、有から無を産み出す第三次産業が主役になっていますが、これからは、どの様な社会になるとお考えでしょうか?」と質問したところ吉本さんは「無から無を産み出す時代」と言っていた。

詰まり情報が情報を生み、それを商売にする時代ということでしょうか........。
このCMが流れていた頃(1982〜4年)、日本はちょうど高度成長を終え消費社会に入った。もはや一億揃ってパブリカやカローラ、そしてピアノをを買いそろえる時代から、お隣との差別化を意識し始めた頃になる。同じ頃「大衆から分衆、そして、少衆へ」という指摘が、たしか電通から発信されたと記憶している。

当然、そういった状況の中、新しく登場した消費者は、他者との差別化を意識し始め、これを受けた産業界は『多品種多品目』を提供しなければ客が離れていくといった厳しい経営をしなければ成り立たなくなった。
 
そして、CMは、一般大衆を対象にしていたときのような・・・・商品の機能や用途、そして効果(これらは、すべてベイシックなのもとして常識となった)・・・・などを売りにしてもものは売れず、代わりにイメージを売りにする差異化(差別化)の時代に入っていった。冒頭で紹介した三本のコマーシャルも、映像を見ている限りでは、ウィスキーのCMであることに気付かない様に仕上げてある。

今回あらためて観てみると「なんてヒューマンなんだろう........」といった、なにか大切なものを失ったような寂寞感をもつ。そして、この感じが『ヒューマニズムは終わった』ということなのか・・・・と気付く。

今日本社会は、さらに進展し、高度消費社会(吉本さん曰く超資本主義)となっている。いよいよ資本主義は、終焉をむかえるのだろうか・・・・・・。



そしてCMは、「もの」を売る時代から「こと」を売る時代へと移り、さらに変質していこうとしている。何処へ?..................。

ただ言えるのは、「もの」がメタファーになる度合いというか強度というか、それが、さらに強まってゆくことは間違いないようです。


CMは、社会を映す鏡であることだけは確かなようです。

それでは、お終いに、もう一度.............