消しゴムで消してもいいと言われたら................

誰にでもあるんだろうか・・・・消してみたい過去が。。
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★★三ツ星 file
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次男耕介の散らかったベットの周りは、少女漫画が山積みだ。

だいいち、184cm/90kg?で無精ヒゲはやしていて、頭に手拭い巻いて、くわえタバコでリトル・カブにまたがって町中をぶっ飛ばしていく奴がだ・・・・去年の夏まで、弱小チームとはいえ、大学のサッカー部、それもキャプテンをしていた奴と少女漫画は、どうしてもかぶらない;;;


お前さ、もうちっと部屋片付けたらどうだぁ・・・

こういう育ちだから・・・

ーか!そんな風に育てた覚えはね〜よ。けっ。

・・・・・・・

なぁ、一押しの少女漫画あっか?

・・・・・・

えっ。。

っせーな・・・ほらっ!




http://annex.s-manga.net/kiminitodoke/
沼中(息子の卒業した中学校)じゃ、こんなイジメはなかったと思うけど、全国じゃ大方「キモイ」「ウザイ」って、一風変わった奴をシカトしたり無視したりするっていうのよくあるらしいぞ・・・・・日本全体に、こういった土壌があんだよ。韓国やイギリスなんかも酷いらしいぞ・・・・・・

でもこの漫画(「君に届け」)も、旧来の可愛い娘にメガネ掛けさせて実は、外すとムッチャ可愛いいってパターンじゃねえか?

なこたねーよ。。


息子耕介が、小さい頃から『君に届け』の風早翔太の様に、クラスのみんなから厄介者扱いされる子に、いつもマメに声掛けしていたことは知っていた・・・・

いつだったか・・・・・コンビニの横の道を下を向きながら黙々と歩いている娘に向かって、いきなり車から身体を投げ出して大声で「よーっ、オッス!」っと怒鳴ったことがあった。勿論、無視されてたが。。「あいつに声掛けるのは俺くらいのもんだ」..........

そんなことがあったので、この『君に届け』に息子が、す〜っと溶け込めるのは頷ける。

俺さ、一つだけず〜っと引っかかってることがあるんだ出来れば消しゴムで、ゴシゴシと消したい過去。。)。
引っ越しをした地元で中1の1学期の終業式?だったと思う。恒例の校長の長〜い式辞を起立して聞いていたときのこと・・・・・・

ようやくクラスの中で、顔と名前が一致し、お互い気さくに声を掛け合うことも出来るようになっていた。小学校を卒業して、新中学生としての自覚を持とう。。と各自、緊張と不安を抱える中・・・・・・バタ〜ン・バタ〜ンと、貧血で倒れる生徒が何人か出た。

それでも式は続いていて体育館の床に目をやると、一面に雨漏り。。

その水たまりの中にスックと立っていたのがSさん。いつもと変わらず、しっかり者で、もの静な彼女がそこにはいた。

僕は、重苦しい空気を和ませようと思ったのか「あ〜らら、Sお漏らし〜♪」と声掛けしたのだ。


さい・てーだな父ちゃん。俺ならそっと黙って連れ出すよ、何もなかったように。。。

その場に耕介がいて欲しかった・・・・・。彼女の姿が消えてからだったと思う「それ」に気付いたのは..............
んー、、、、父ちゃんに、これかなっ。。

渡されたのが『潔く柔く』(いくえみ綾著)。

実は今『心とは何か』と『心的現象論』(吉本隆明著)を読み返している。
 中沢新一や宮台真司もそれなりに深く面白いのだが、どうしても吉本さんほど深〜〜いところまで落ちてこない。

でも・・・・『潔く柔く』(いくえみ綾著)は凄い。冒頭で主人公の一人を死なしてしまうのは反則気味だが、しっかりと無意識を掴み、絵柄に引き出している。吉本さんの著作と比較は出来ないが、読後感が、勝とも劣らない書き物だと思う。

ちょっと前、たまたまケーブルTVで「時をかける少女」(アニメ版)をかみさんが観ていた。僕は、脇から後半の30分程しか観られなかったが、それだけで、この作品の素晴らしさは伝わった。

日本のコミック、特に少女漫画と言われるジャンルには、もの凄くいい作品があるのかも知れない。


就活で、ビジネススーツを身に纏って飛んで出ていった耕介に、曜介が「あいつ少女漫画の編集でもすればいいのに・・・・」と呟いたのが気に掛かる、ちょっぴり凹んでいる風薫る五月のわたくしです............