立秋

外は、陽射しが強く蝉時雨。
ようやく夏らしくなってきた。

参院選も済み、世の中静かになるのかな・・・と思っていたら与野党逆転で何やら騒がしくなってきた。僕としては、既得権益を独占して、おいしい思いをしてきた連中を、政権交代によって転覆させてやりたいので、今後の民主党に注目だ。

参議院で過半数をとると、こんなにもいろんなことが出来るんだ・・・と今更ながら驚いている..............っておせーよ。

不勉強な自分に恥じると共に、参議院無用論まで唱えていたマスコミは、今まで何報道してたんだ!っと八つ当たりしたくなる。このところすべてがポピュリズムになってきて、政治はもちろんマスコミも視聴率のとれそうな報道に偏っている。ますますリテラシーを僕らは磨かねば。。。

歳をとるとは、こういうことなんだと最近気付いたことがある。それは、8/6広島・8/9長崎とつづいて落とされた原爆のことだ。正直言って以前は、何かリアリティーのない遠いところでの出来事だった。戦後60年が経ったからなのか、あるいは、9.11があってからなのだろうか........

よくも、こんなひどいことをしてくれたもんだ!と静な怒りが湧いてくる。勿論、日本も相当酷いことをアジアではしてきたが、だからといって、姜 尚中(東京大学教授)の言うように、ホロコーストといえる人体実験の意味合いも滲ませる原爆投下はとても許されるものではない。

浦上天主堂の鐘(1946年1月7日)...............Wikipediaより
最近知ったのは、広島の原爆ドームと並んで世界遺産になったのでは・・・?とされる長崎の貴重な原爆遺構・浦上天主堂が撤去されていたという事実。ちょっとびっくりした。

長崎は、日本で初めてアメリカと姉妹都市締結をセントポール市との間で結んだ。イギリス以上に敬虔なキリスト教徒である米国が、同じキリスト教徒を原爆で殺したことを裏付けるこの遺稿は、原爆ドームをはるかに凌ぐ惨事を印象づけるものに映っていた。教会の再建費用を援助することを条件に遺稿の撤去を言ってきた米国側は、遺稿のもつ意味を十分理解していたのだろう。
このところアメリカの知人が欲しいな〜と思う。というのも、9.11以降すっかりアメリカ嫌いになってしまったからだ。それまで民主主義の体現者として、そして何よりも豊かさの象徴として、アメリカは僕らを魅了してきた。敗戦後の進駐軍政策の成功もあると思う。
 アメリカに対する無意識が目を覚ましてきたとでも言ったらいいのか、敵意すら持ち始めている。振り子が逆に振り始めたのかも知れない。しばらく静観するか。。。

久間元防衛大臣の「原爆投下はしょうがなかった」発言だが、あまりよく知られていないのは、昭和天皇が初めて訪米した際に、向こうのマスコミに原爆投下について質問され、その際天皇は、あの状況下においては仕方がなかった・・・と言う旨のコメントを残した。
勿論、いまもって米国は「被害を最小限に留めるため原爆投下は正しかった」と言い続けているし、学校でも子供達にそう教育している。そういった背景もあって、天皇に「仕方がなかった」発言を誘導したことは恐らく事実だろう。その意味で「アメリカごときに自国の防衛問題にとやかく言われたくない!」と言ってのけた久間元防衛大臣には同情する。
そんな中、民主党の小沢一郎代表は8日、党本部でシーファー駐日米大使と会談した。大使は、11月1日に期限切れを迎えるテロ対策特別措置法を延長する法改正について、同法に基づく自衛隊による米軍支援活動の継続を要請した。

戦後初めてじゃないだろうか...............米国に対して異を唱えたのは。小沢さんのことだから、ある程度の妥協で落としどころは心得ていると思うが、あっぱれ。

歴史の経緯からみて米国との関係が重要なのは当たり前。でも、イェスマンはだめだ。国の安全保障を米国に依存している日本としては、かなり難しい交渉になるが、ここは一皮むけるためにもしっかり話し合いをして欲しい。
軍事の安全保障、エネルギーの安全保障、食の安全保障、文化の安全保障、これらの安全保障は、すべて対米関係の内容で決まってしまう。こういった対米追従路線は危険だし、国益に反する。

ただし、中東からの原油の輸送は、海賊が横行するマラッカ海峡やシンガポール海峡を航路上避けて通れず、貨物列車のように列をなして航海するタンカーの警備は米国に依存せざるを得ない。この辺の外交力がとても難しい。その意味でアジア諸外国との友好関係の構築は最重要課題になる。

従軍慰安婦の問題と、広島・長崎の原爆投下の問題はセットで解決しなければならない。NHKに、従軍慰安婦の問題で圧力を掛けた安倍さんが、いくらカメラ目線でうったえても、到底対応仕切れないので、首相に固執すればするほど支持率は下がり、政界再編は早まりそうだ。

さて、久しぶりに堅い話に終始してしまいました。今日は、長崎に原爆が投下された八月九日。柏崎原発に国際核査察団を入れるといった屈辱的で自浄作用がないわが国だが、ここは、政治的にも外交的にも多くのことを学んで、広島・長崎で亡くなった方々の無念を晴らすよう努力したいところです。

合掌

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