子供を持っているからでしょうか。このところ、出来ればこんな社会になって欲しいな〜とよく思います。

「こんな社会」というのは、今の日本のように何かきつそうだな〜とあまり感じないで済む社会のことです。
 どういったらいいんでしょうか.....何か、いらないものを手に入れるために働くということを、みんなで強いていると言ったらいいんでしょうか。。。

僕らの周りを見渡すと、ほんとうに皆さん毎日必死で働いている様子が見て取れるのですが、それでも特別裕福で幸せになっているように見えないのです。
 勿論、子供達には、厳しい今の社会のなかを逞しく生き抜いて欲しいとは思うのですが、出来ればその社会が、人のキャパシティーを越えた厳しさを強いない方がいいな〜と思ってしまいます。

(河津桜と菜の花 南伊豆 am 10:05)
そして、日本人のパーソナリティーは、アメリカ型社会よりヨーロッパ型の方が合っていると思うのですが、気付くと僕らの周りはコンビニをはじめ、すっかりアメリカ型社会になっています。

便利なのも結構ですが、その便利さを僕らはお金で買っているわけですから、その分を時間を掛けて稼いでいることになり、エネルギー保存の法則で、時間を金で買うために身を削って働く時間を増やしているという循環になります。

結局、便利さを手に入れるために、別の次元で時間を掛けて金を稼いでいることになり、プラスマイナス0となってしまいます。

これって何か変だと思うのですが・・・・。
一週34時間労働のフランス。35時間労働のドイツ。一日8時間労働で換算すると、およそ一週間に4日、つまり週休三日で回っている社会になります。それでいて彼らは、必ずバカンスを1ヶ月以上とります。こっちの方が、アメリカ社会よりぜんぜんいいと思うのですがどうでしょうか。

アメリカに言わせるとヨーロッパは、つましく、湿気た社会だ(昨年ラムズフェルドが、EUを指してそう揶揄していました)と言うことらしいのですが、僕には大いに結構、と思えるのですが・・・・。

ヨーロッパ社会の主要国は、地域共同体をしっかり堅持することが、自分達の生活と人生のために重要であるとしています。そして、そのために様々な安全保障が必要であることも熟知しています。食の安全保障、軍事の安全保障、エネルギーの安全保障、文化の安全保障。これらを他国に握られると全く身動きがとれなくなることを歴史的に学んでいます。

(伊豆 松崎 花の三聖苑)
その点僕ら日本は、軍事は勿論、食の安全保障も、エネルギーの安全保障も、全てアメリカそして、不安定極まりない中東に依存しています。

こうなると足元を見られて、アメリカや中東に言うべきことも言えなくなり、最終的に文化の安全保障も保てなくなってしまいます。
 このところ肌で感じる周りの風景の変化は、最早修復が出来ないほどに進んでいると思えます。そして、共同体の喪失は、そのまま大切な文化そのものの喪失に繋がります。

地域の香り、空気.....そんな目に見えないけれど、僕らが生きていく上でとても大切なものが、どんどん失われていると感じます。

(伊豆高原)
皆さんそんなことは分かっているのでしょう。そういった流れだからしょうがねえんだよとも思います。

でも、出来る限り地域の匂いは守っていきたいな〜と思います。

先日、伊豆の温泉に行った折り松崎に寄りました。その町には、地域を興した昔の人々の記録をきちんと記念館という形で残していました。
こういったことが、とても大切なような気がします。
 
自分が何ものかは、過去を大切にしないと見えてきません。日々の時に押し流されて難しいとは思いますが、日本も、ちょっと立ち止まって「幸せ」の中身に思いを馳せた方がいいように思えてなりません。

みなさんはどの様に感じているのでしょうか.....。

(伊豆高原からの眼下沼津の夜景)
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