3月28日 「雨上がりの桜」 (サッチモの「What A Wonderful World」をBGMに流しながら............)
雨上がりの夕・・・・・・・・・ 桜の花が一番美しく見える瞬間だ..............
雨で水分を含んだ幹は黒々と浮かび上がり、泡のような薄紅色の花を際だたせる......................
若い頃、桜の花は嫌いだった。それは、花の開花する時期が、入学や卒業などの新しい環境に変わる節目に、狂ったように咲き誇るためだろうか・・・・・・・・・。「桜の花」=「不安」といった刷り込みもあった。
加えて、身体的にホルモンバランスが狂う「芽時」にも重なる。夜桜の怪しげな美しさは、自制心を緩ませ、形にならない「性」を身体の深淵から呼び覚ます。
.....................どういう訳か,今でもはっきりと覚えている...................僕が初めて見た「性」的な夢は、小学校二年生の時だった。
舞台は「美保の松原」...............................ふくよかな天女が透けるように薄い衣をまとって僕の目の前に舞い降りる.............
なにをか、誘うように誘うように、着いては離れ着いては離れ、甘い花の香を匂わせ、僕を招く....................
僕は天女を追いかけ、その羽衣を捕まえる.....................まるで時代劇の越後屋が生娘の帯をほどくがごとく「あ〜れ〜〜・・・・・」とゆったり、ゆったり両手を右頭上に揃えて逃れようと天女はあがく.............................................
ついに、僕はつかまえる。そして、その天女の頬は薄紅色だ...........................。
この先は ・・・・・・・・言えません。
恋するそなたのため・・・・・・・・今宵は、桜の花の下で狂ってみせませう.....................
「色」とは、好く言ったものだ 「色」と「エロス」を重ねる日本人の感性は、なんと粋なんだろう。