(メイに付いた大ダニ) |
★★★三ツ星 file 01/06 3 page up.
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あまりにも確定申告手続きの能率が落ちてきたので、「やーめたっ」とHPの更新に頭を切り換えた。 会計ソフトの難しさもあるんだが、それ以外にも片付けなければならないことがあるので、そちらの方にも引きずられていると言った方が正直なところだ。 でも、ここへ来て好い話もある。二年前の厨子展があった際、進まない仕事を抱え、もう放棄しかね〜か。。。と思っていた矢先、息子長男が失職して帰って来た。次の仕事を見つけるまで・・・・ということで仕事を手伝ってもらった。 正直を言って、今までになく厳しい状況になってきている今の工芸界を、息子に勧めようとは思わなかった。 それに、自分の仕事は「作家」と言った形をとっているので、その意味でも特殊だ。振り返って、かなりの幸運と並々ならない努力で何とかここまで来た。それを思うと、とてもじゃないが「お前さ、後継がないか?」とは言えなかった。 |
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(息子が進めている仕事) |
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でも、ここへ来て日本を取り巻く状況が急激に変わってきた観がある。 格差社会は、ひしひしと、そして確実に近づいてきている。そして、その流れは誰にも止められはしない。そう、どんな仕事に就いたとしても、その厳しさは変わらないと確信できる状況なのだ。 自分が歩んできたような厳しい道を、自分の息子に進めるような脳天気さは自分にはない!と決め込んでいた。。。でも、あまりにも周りの社会が厳しそうなので、だったら僕の仕事についても厳しさの質は違っているけれど、同じように厳しいのだから、後を継ぐのもありかな?と、ここへ来て考えが変わってきた。 勿論、息子には息子のやり方があるので、そこは尊重したい。が、適正としては、申し分ない様に思う。これは、親バカという訳ではない。誰よりも今仕事が大変なのは知っているつもりだ。しかし、一緒に仕事をしていてその誠実さは、腹が立つ程と言ったらいいのか、そのこだわりは崇高でさえある(やっぱ親バカかな。。。)。 「宮沢賢治は、自分のバイブルだ」と言ってのける我が息子だが、僕が、宮沢賢治より中原中也に親和性を感じるのは、賢治のあの崇高さには近寄りがたい何かがあるからだ。僕は、あそこまで崇高にはなれそうにない。中也のように、もっと、ぐれているのだ。しかし、息子は違っている。僕以上に嘘に敏感で、僕以上に嘘が付けない。さぞかし生きずれ〜だろうな〜と思う。 |
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(息子の下地) |
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違った意味で、かみさんも嘘が付けない。自分の感じているままを口に出さずにいられないたちだ。 こんなどうしようもないタチを、ダブルで受け継いでしまった息子が気の毒だが仕方ない。しっかり、自分を引き受けていって欲しい。 今年の仕事を、どうこなそうか思案に暮れている中、いつものように息子曜介は、福の神の風体で、僕の仕事をサポートしてくれている。この先のことは誰にも分からないが、そこは時代の風に任せたい。 というわけで、様々な想いが浮かぶ中「兎に角、出来ることから始めよう!」といいた嬉しい諦観の境地です。。。 |
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(僕の仕事。。。。) |