(  東京アメリカンクラブ............高輪 )
 
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アメリカンクラブでの展示が決まった。



昨年秋、お話を頂いたアメリカンクラブでの展示が決まった。期日は、急遽決まったため6月下旬から7月にまたいでということになった。お話を勧めて下さったのは、以前SAVOIR VIVREで僕の「落書き錫研き Table」を特注して下さったTさん。ご主人が、アメリカの方で前年度までの当クラブのプレジデントだったこともあり、今回のお話がトントン拍子で決まった。



東京アメリカンクラブの正規の場所は、港区麻布台だが、クラブハウスの老朽化に伴い、麻布台のクラブ敷地において新クラブハウスやその付帯施設の建設を含む再開発プロジェクトが進められている。現在高輪の三菱財団の敷地内に仮設のクラブがあり、今回はそこでの展示となった。



東京アメリカンクラブの沿革

1928年に在日アメリカ人と日本人のための会員制社交クラブとして設立された。1941年12月に大東亜戦争(太平洋戦争)が勃発し、日本とアメリカの間で開戦したことにより一時的に閉鎖されるものの、終戦後まもなく再開される。
 現在は外務省認可の社団法人として運営されており、東京都港区麻布台に複数のレストランや宴会場、プールやボウリング場、図書館などの会員用の設備を備えたクラブハウスを構えている。(ウィキペディアより)


(トーマス氏宅 『落書き錫研き卓』)
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ソファーは、とうにイタリア家具カッシーナに決まっていたが、リビングテーブルがご夫婦で意見が一致せず長く探していたそうで、やっと僕の『落書き錫研きBan』をご覧になって趣味が合ったと仰っていた。
 来る客がみな「何これ!」と褒められる(驚かれる?)そうだ。
光栄です。。



納品の際「国宝級の出来です♪」と奥様に伝えたら、一緒に納品してくれたいつも謙虚なSAVOIR VIVREのオーナーが「あまり余計なことは。。。。」と冷や冷やしていたのを思い出します;;;
でも、本当に傑作です



現場の視察?を兼ねアメリカンクラブを下見。Tさんに昼食をごちそうになったが、「最もアメリカらしいメニューを・・・」と伝えたところ、やはりハンバーガーということで注文したら皿の上にハンバーガーが乗って来たのにはビックリ;;;味はMc とは雲泥の差でした。とてもお美味しかったです。



話題は、やっぱりオバマ。僕自身、オバマがアメリカの黒人初の大統領になった年に、アメリカンクラブで作品を展示する・・・・・何か不思議な縁を感じます。
 ずっと「君の作品は、アメリカで絶対にうける・・・・」と言われていたけれども、何故か縁がなかった。アメリカの絶不調といったこの時期に、アメリカと縁が出来るのも運命なのだろう。



今回ご推薦頂いたTさんは、お父さんの勤務地がアメリカだったことと、ご主人がアメリカの方ということで、アメリカでの生活も長く、パッと見オノヨウコの様な知的で自立した東洋人の女性といった風。聖心出身のお嬢様ではあるが、屈託なくサバサバしていて気兼ねなく会話が弾んだ(どういう訳か福岡伸一氏の「できそこないの男たち」の話題で盛り上がってしまった;;;)。

(アメリカンクラブ裏門=三菱財閥・岩崎邸入り口?)
さて、ネオコンが事実上退却し、市場万能主義も路線を修正しなければならなくなったアメリカだが、日本と中国の金銭的サポートなしに再生はありえない。オバマの大統領就任演説にあったように、各自がそれぞれの場所で、最善を尽くす・・・・これは、国にも言える。日本は、日本の立ち位置でアメリカをサポートすること・・・つまり今までのように「アメリカの尻舐め外交」(宮台さんのお言葉です;;)ではなく、日本にとっても、世界にとっても、そして、アメリカにとってもベストな選択を思慮深く決定しなければならない。これは日本が、本当に成熟する意味でとてもいいことだ。



オバマ人気は日本でももの凄いが、これから日本もアメリカを通して色々学べそうだ。
 アメリカの金融バブルが弾けて、日本も大きく煽りを受けているが、超資本主義を乗り越える試練としては、どの道日本も避けて通れなかった。「消費」は、謂わば資本主義のキーワードだったが、感覚を無尽蔵に、且つ無制限に刺激し続け、そういった欲望を全面的に開放し、肯定してきた資本主義のベクトルも大きく方向転換せざるを得ないだろう。



嘗ての輝きを失ったアメリカと、改めて作品を通して親善を深めることになったわけだが、この時期新たな友好関係を築くのは、僕としては悪くないな~と考えつつアメリカンクラブを出た。外は朝のうち降り続いていた冷たい冬の雨も上がり、晴れ間が出た高輪を散策したくなった。行きは品川駅までTさんにベンツでお出迎え頂いたが、帰りは汗ばむほどの気候になり、清々しい空気の中徒歩で御殿山の原美術館へ向かった。。。

(原美術館正門  pm 2:40)











「ジム ランビー:アンノウン プレジャーズ」展
久し振りの原美術館だが、扱っている内容は、相変わらずというか、80年代に足繁く通った頃と代わり映えがしない。所謂現代美術と言った風で「あれから30年」最早僕の目には、古典の趣だ。
 でも、現代美術のスタイルは、見ていてこちら側に耐性もありスンナリ溶け込める(でも正直言うと無駄なことやってんな~と思う自分もいます;;;)。



企画に取り上げられている『古い』新人の作家より、中庭に展示されている現代美術がコンテンポラリーと言えたころの作品の方が、遙かに風格も力もあり素敵だ。

(『空相 1980』 関根伸夫作)






(『明暗 1980』 多田美波作)
二十世紀は、正にアメリカの時代。それを代表するアートは、文句なくアメリカのモダンアートだろう。それはもう「自由」=「何でもあり」という理念の元、百花繚乱あらゆる素材、あらゆる題材、あらゆるテーマ、あらゆる空間時間、そして、「引っ掻く」「叩く」「焼く」「捻る」「曲げる」「騙す」etc、あらゆる「行為」、それらすべてを表現として認可し、パンドラの箱をひっくり返したかのように吹き出させた「痕跡」のような表現。



高速湾岸線を使うと京浜工業地帯を通る。工場の煙突や、無軌道なのか、ある整合性を持つのか、ぐるっと張り巡らされたむき出しの配管が目に飛び込んでくる。それらの塊は、まるでジャンクアートやアッサンブラージュのようで、僕にとってたまらなく好きなスポットだ。以前にも触れたが、新設された工場から、どす黒い運河に流れ出るバリュームのように重そうな廃液が、眩しく美しく見えた昭和30年代。その頃がモダンアートの絶頂期だったのだろう.............



高次資本主義の次に来るシステムは、どんなものなんだろうか・・・・・・。先のまったく見えない未来を夢想しつつ品川駅まで歩いた。すれ違うサラリーマンは、拍子抜けしたかのように皆コートを脱ぎ腕に抱えながら町を闊歩している。
 途中、車内からいつも見えていた「高山神社」に寄った。意外とこぢんまりした神社だ。昨年お会いした京都の染織家・志村さんにならい、個展をする地元の神社に、挨拶方々先ずはお詣り。。。
 
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品川は、昔から水が良いといわれ、井戸の多いことで知られている(海が近いのに。。)。澄んだ手水舎の水で清め、昨年リーマンブラザースと連鎖倒産した京浜ホテルを横目で見ながら、豊かなのか、貧しいのか、よく判らない浮遊した今の日本を感じながら帰宅。



アメリカンクラブでは、より豊かな表現をお見せしたいな~と願っております。
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