好きな花は・・・・?   と聞かれたら必ず「大犬のふぐり」と答えて来た。

「大犬のふぐり」は今でも好きな花であり続けている。控えめで庭の片隅にひっそりと咲いているところが好きなのだと自分では思う。

30年近く前,鎌倉彫の修行時代に日本画を習っていた。そこの先生に「ひでおちゃんは,どんな花が好きなの?」と聞かれ迷わず「大犬のふぐり」と答えたところ・・・・・・「あらやだ!」と言われちょっと困惑し傷ついたことを記憶している。

「お花は,矢張り絵になる様に大振りの見栄えのいいバラとか牡丹とか蘭でなくちゃ・・・・・」と言われどこか腑に落ちなかった。

「好きな花」とは深層心理では,好きな(あるいは理想の)異性のタイプを象徴しているのでは・・・・・・・?

あるいは自分自身の投影(アイデンティティー)なのでは・・・・・・・?

・・・・・などと時々考えるのだが,どうなんだろう。多分どっちかだろう。

かみさんに「あんたは,大犬のふぐりだ!」なんていったら口利いてもらえなくなること間違いなしだ。
だいいち少しも控えめでもないし・・・・・ (;一_一)

僕自身が「大犬のふぐり」だと自認しているのだろうか・・・・・・?結構目立ちたがり屋だと思うんだけれども。。。。。

最近は,文句なく椿は好いな〜と感じています。(修行時代,毎日欠かさず昼休みにスケッチしていたからね)。

そう言えば小学校の頃に好きだった花はクチナシだったっけ・・あの甘く切ない香りが,この後嵐のようにやって来る思春期を予感させるものだったのかも知れません・・・・・・・・。