11月28日                 「沼」はダサイ?

 「見沼区」じゃ〜困るよ!

先の見えないこの不景気で、各地方自治体も運営がかなり難しく、市町村合併を密かに模索し始めている。

そんな中、浦和・大宮・与野市が合併し「さいたま市」が誕生した。そして、今回の事件?が起きた。

各地域の区割りで出来たある地区に「見沼区」と付けたところ、これが大ブーイング。どうやら「沼」はダサイ!と言うことらしい。

部外者の僕はこの件に関しては行政側の決定を支持するが、問題はそう簡単ではなかったらしい。

決定に先立ちアンケートを地域住民から取った。しかし、一番多かった「東大宮」はボツで、三番目の「見沼区」が採用されたことに住民は怒ったらしい。

市民自治の原則からすれば、やはり「東大宮」とすべきだろう。

でも、でもである。タモリじゃ〜ないけど「どちらから?」と聞かれたとき「東大宮」じゃ〜聞かれた返事に「北」とか「東」と答えているのと同じだ。確かに事務的な処理の時は便利かもしれないが、ちょっと味気ないし深みもない。

それぞれの地域には、それぞれの由緒ある昔ながらの地域名があり、それには綿々と続くその土地のDNAの様なものが流れている。「見沼」のどこがダサイんじゃい、とも思うのだが・・・・・。

何を隠そう僕の今住んでいる地域名は「沼間」だ。「沼間」のどこがダサイんじゃ!ってちょっとダサイか(^^;)。

僕はこう思うんだが、そもそも「埼玉」という地名の裏にへばりついているイメージが「ダサイ」から、後は何を付けても好いイメージがわかず、結局「東」とか「中央」とか「北」とか単なる方角の意味しかない無機的で事務的な故に歴史を引きずらない地名に落ち着いてしまうのでは?。

それから、僕は中学・高校と今話題の「与野」で過ごしたから言うわけじゃないが、「与野」と言う地名は無くなり「中央区」となることはとても残念だ。「与野区」の方が絶対お洒落だと思うんだが。それに、ジョンレノン博物館だってあるし。

もし、神奈川県は「湘南」に「見沼区」が出来たら誰も反対しないと思う。第一、現に江ノ島は「鵠ヶ沼海岸」だし、この地域は高級住宅地で、その地名は「鵠ヶ沼」あるいは「鵠ヶ沼海岸」と呼ぶ。地域の人がこの地名を耳にすると「はは〜ん」と、ある洒落た響きに聞こえると思う。サザンの曲にも「・・・鵠ヶ沼あたり・・・」というフレーズだってある。

まっ、でも渦中にある人々は、地域の現実を引きずっているから「沼の字が付いたら、引っ越すとき高く売れない!」と考えることを一概に知性がない!と部外者の僕らが決めつけられない。

「埼玉」だって元々は、あの「勾玉」から「さきたま」と移ったと言うし、何とも神々しい地名だ。神奈川より好いかも。もっと長いタームで判断したら、絶対「見沼区」の方がいいに決まってるけれど、ここは市民自治の原則は守らなければいけません。詰まらないけれども「東大宮」とすべきです。

「深川」「福住町」「平井町」・・・・僕の生まれた当時の地域の名だ。好い名だね〜まったく。
「隅田」「佃」「茅場」「勝鬨(かちどき)」「辰巳」と来らっ、「東雲(しののめ)」「東風(こち)」(同じ「東」でも意味が違うね)「月島」「霞が関」「九段」.............

......こちとら、いくらでも出てくるね〜。

そう言えば埼玉にも........「幸手」「喜多町」「鴻巣」「秩父」「長瀞」・・・・・好い名じゃん。

きっと、後何十年か経ってまた地域再編成が起きたら「見沼区」は復活するとおもうね。

余所のことをとやかく言うのは、野暮だからこの辺で止めとこっ。

でも、そう思いませんか皆さん?