B.C.17th ぐい呑み(乾漆)』
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  前回、鹿児島の個展で、iPad mini を有効に活用できたことに触れたが、気が付けばここ最近、新作のアップがない。これでは折角の iPad mini も宝の持ち腐れになってしまう。ちょっと心して取り組まねばと反省しています。



ところで、上の乾漆 ↑『B.C.17th ぐい呑み』 、僕自身可成りの傑作だと思っていたのですが、今回目出度く嫁に行きました。お求め下さった方は、この作品のように?ユニークな方で、前回は確か「美術館の前でアジテートしていたのでオープニングには来られなかった・・・」てなことを仰っていたような。。あまり周りの空気を読まず、きちっと自分の意見を言う今時稀有なタイプの方です。

男女を問わず、僕はこういったタイプの人が好きです。不器用で、気に掛かったことは、その場で必ず問いただす。そのことで相手が気を悪くするなどとは想像だにしない。相手を傷つけようなどという悪意は微塵もない。



前回も「東さんは、何でハートなんですか?」という質問をぶっつけてきた。理屈っぽい僕は、御託を並べ「ハートは心臓のメタファーで、心というのは人間の内臓が司る現象で、心臓はその中心的臓器だ・・・・」と三木茂夫さんの著作から受けた驚きをそのまま伝えた。とにかくハートがちゃらちゃらした感じで気に障った感じだったので、売られた喧嘩は買わなきゃと、直対応した記憶があります。でも、僕の説明を聞いた後は、ちょっぴり「成るほど物は言いようだ」という顔をしていたような・・・・・。
 
  漆器は、その工程数の多さから分業化が徹底している伝統工芸品だが、乾漆の器は、この手で素地から拘わる数少ない漆工芸にあたる。最近は、漆を搔くところからやってみたいと思っている僕ですが、乾漆はその意味で最初から最後まで責任を持って作れるので気に入っている。ただ、実験的な作品ばかりで未だ徹底して制作し続けたことがない。ちょっと中途半端だ。



自分としては、形を作るところから手掛けるのは達成感も格別で出来上がったものには充分満足感がもてる。

大分前に笹山央氏の企画で芸大の大学院の方々とグループ展を持つ機会があった。その時、器を作る僕に「東さんはどうして立体を手掛けるようになったのですか」と聞かれたことがあった。この質問の仕方は、僕にとってとても当の得たものだったので応えに窮することはなかった。器というものは、一つの塊として最終イメージをもとうとするので謂わば立体作品ということになる。その意味で乾漆は、立体作品として臨めて面白い。
   
新作 乾漆片口
  そうだ、こんなことを書いている暇があったら新作を掲載しないと・・・・・。でも、このページも大事。あれもこれも出来ないし、 Twitter や Facebook に手を出さなくてよかったとつくづく思う。鹿児島では、gallery は勿論、来廊する方々もお互い連絡しあってやって来るが、結構の方々がFacebook を使って繋がっている。


オーナーに SNS をやったらどうか・・・と薦められたが、ただでさえ週に一万を超すリクエスト数がある http://urushi-art.net。真面目な僕のことだから、この人には返信して、別の人にはしない・・・・ということが先ず出来ないと思う。そして、いちいち丁寧な返事を書こうと努力することは目に見えている。なので、やらないと決めてます(正解でしょう)。
 
  そう言えば、ず~っと top page のアニメーション更新していないな~と。10年前から内容が変わらないのに Jast Home 社は Version up を薦めやがるのだが商売だからしょうがないか・・・・昨晩hpbのアプリは飽きたので Flash の Free Soft を使いやっとの事で出来上がったのが朝方4時(始めたのが仕事を終えた10時過ぎなので当然と言えば当然)。



soft を理解するまでに時間が取られる。でも、使い慣れているhpb(=ホームページビルダー)のアニメーションアプリでは、やる気が起こらないので仕方がない。使っていく内に、この Flash の Free Soft が、なかなかの優れものだと気付き、そこから熱が入る。そして、何パターンか制作し「よっしゃ!」と納得してアップ。



ただの割にはイメージ通りのアニメが出来たと満足し、それではと iPad mini で閲覧すると...........アニメがない;;; そういえば・・・・ safari (iPad mini のブラウザ)は Flash をサポートしていないと何処かで聞いたような。
 
とほほ。。

以下 ↓ 更新しながらご覧下さい、って internet explorer でないと閲覧できないのですが。。
 
  ちょっと野暮用でフリーズしてました。



連休関係なく仕事です。いろいろ降って湧いたように事は起こるもので、世の中思うようには参りません。


自由業なのであまりゴールデンウィークとやらには縁がありません。この時期人も車も混むので昔から避けてます。僕自身も観光地には興味もありませんし、それに旅行そのものが好きではありません。仕事をしていた方が心休まります。今日は調べ事があって終日ネット検索で少少疲れました。。



夜、床に入る前小説などを読んでいます。元々小説は滅多に読まないのですが、この前ラジオでパーソナリティーが村上春樹の新作のワンフレーズを読んだのを聴き「見事だな~」と思ったのが切っ掛けです。前々から息子にも勧められていたこともあり、ちょっと村上ワールドなるものに触れてみたくなりました。



新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は、信頼出来る識者がこの長編を”無駄な時間を費やされた”などと酷評していたので、本を読むのが無茶遅い僕は、途中で挫折するのが怖いので代表作の『ノルウェイの森』を今頃読むことにしました・・・・・・・。
   
  見事だ。。



太宰治、そして現代では村上 龍の文体が「話体」で、村上春樹の文体は「文学体」と言ったのは吉本さんだが、もう少し分かり易く具体的な指摘を斉藤環(精神科医)がしていた。「隠喩能力を、異なった二つのイメージ間のジャンプ力と考えるなら、彼ほど遠くまでジャンプする日本の作家は存在しない」。


なるほど、その通り。彼は意識して最も次元の違うもので”ある事”を喩えようと自分に強いているように思える。そして、その落差があればあるほど読者を唸らせる。それはダダイズムとも違い可成り抽象的だが難解ではない。


トタンがセンベイ食べて
春の日の夕暮は穏かです
アンダースローされた灰が蒼ざめて
春の日の夕暮は静かです
   (中原中也 「春の日の夕暮れ」より)



”トタン”と”センベイ”や、”アンダースローされた灰”と”蒼ざめて”の次元は、それぞれまったく違っている。さすが中也だ。ただ彼の詩の場合は、残酷なくらい一気に(いや瞬時にと言った方が良いかも知れない)AからBへ変異するが、村上の隠喩は抽象的でいて緻密、そして矛盾なく次元を超える。まるでCG動画で球体が、いつの間にか立方体に変わるのを見せられているかのようだ。
 
   
  ちょっと村上春樹に触れたら、あまり中途半端なこと言えないな~ということで、次回は多少マジで dig したいと思います。


いつものように脱線気味なので新作更新準備に入ります。


では、「村上春樹の文体」の方をご期待下さい。


いいGWを!
 
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