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2009 & 2012 Today's image index
ついにiPad mini デビューです。期待していたもの以上の優れものでした。近年にないくらいの拾いものです。



当初、電子書籍や出先でのネット閲覧、そして、オンデマンドのラジオ放送を聴くために欲しいアイテムだった。大して出掛けて電車に乗ることもないのですが、想定は車内の閲覧です。雑誌や本は、先ず1冊しか持ち運ぶのがキツイところがあります。無理して2冊3冊持ち運ぶことがありますが、気分が乗らずに結局読まず仕舞いと言うことも多いです。


タブレット端末をもっていたらシチュエーション別に、気分次第で、好きな本や画像を含むデータを閲覧できるのでは・・・・と購入を決めた。



最初にダウンロードした電子ブックはというと・・・・・・宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。始めに検索で、この電子書籍をヒットしたが¥1260もしたので高っ!と止めた。いろいろ検索していたら無料で落とせる電子書籍があることに気付き、そのリストに『銀河鉄道の夜』があり速攻ダウンロード、アプリも落としてこれを開いてみると・・・・真っ白な背景に、真っ黒でハッキリした文字で『銀河鉄道の夜』は表示された。



あまりの画面の美しさに、これを宮沢賢治が観たら、きっと涙を流すかも知れないな~と咄嗟に思った。同時に、恐らく最初に賢治が発刊したときは、紙質も悪く、まるで藁半紙のような誌面に凸版で印刷してあったのだろうな~と思ったら、賢治が横でモニターを覗いているような感じがして来た。そして、科学者であった彼のことだから素直にこの状況を感動を持って受け入れ喜んだのでは・・・・と思った途端ウルウル来てしまった。
そして、キーボードの使い勝手が PC+携帯メールの運びになっていて、次に打つであろうと予想されるセンテンスがキーボードの上段にメニューバーのように表示される。これが無茶便利で、恐らく使い込んだら Windows より打ち込みが早くなること請け合いだ。アイコンが可愛いのは apple の売りなのは分っていたが、実際手に取ると遊び心満載で唸る。



『銀河鉄道の夜』がダウンロード出来たのだから、もしや・・・・と他の無料電子書籍に目をやると、何と『春と修羅』もリストにあった。速攻ダウンロード。こんな名著がただで読めるなんて凄い世の中になったものだ。



ただ、逆に紙の書籍の良さも炙り出されたように思える。というのも、吉本さんの三大著作も電子書籍で購入できるが、何て言ったらいいのでしょうか、マーカーで書き込みもできませんし、紙の手触りと、あの重さが、自分の大切さを無意識に規定しているので、電子書籍で読もうとは思わないでいる。その意味で吉本さんの三大著作は、単なる本ではなく、僕にとって他に代え難い大切な「もの」なのだと気付いた次第です。

(日輪と山) 画:宮沢賢治  水彩画
そして、宮沢賢治が観たら小躍りして喜びそうな電子書籍を、知り合いの小細工作家の方に紹介してもらった。


「世界で一番美しい 元素図鑑」
https://itunes.apple.com/jp/app/shi-jiede-yi-fan-meishii-yuan/id364147847?mt=8



「世界で一番美しい電子書籍」と謳われるもので、その名を【世界で一番美しい 元素図鑑】といいます。

賢治と言えば鉱物蒐集家。彼の詩や物語の中にも鉱物の名が数多く出てくる。





まちなみのなつかしい灯とおもつて
いそいでわたくしは雪と
蛇紋岩(サーベンタイン)との
山峡さんけふをでてきましたのに
これはカーバイト倉庫の軒
すきとほつてつめたい電燈です
  (
薄明はくめいどきのみぞれにぬれたのだから
   巻烟草に一本火をつけるがいい)
これらなつかしさの擦過は
寒さからだけ来たのでなく
またさびしいためからだけでもない


(『春と修羅』より)

サーベンタイン(蛇紋岩)




 
賢治が、いま【世界で一番美しい 元素図鑑】をiPad で見たならば感動して唯々涙を流すだろう。

上の ↑ youtubu 動画では、画面の美しさが伝わらず残念ですが、ないよりましかなと・・・・。
自分で動画を撮ったのですが、片手でiPad mini 、もう一方の手でデジカメという無理な体勢では上手く撮れず諦めました。



僕は、毎晩欠かさず作業日誌を付けてから寝るが、この時枕元に今読んでいる雑誌(「すばる」)や、本をパラパラページを捲りながら微睡むのが堪らなく好きだ。そこにiPad mini が加わると、一つの端末にたくさんの資料が入っているので、何だか宝箱を持っているようだ。もちろんトイレにも持ち込みます。谷啓さんの様にコーヒーまで持ち込むことはありませんが、なかなか出られません;;



【元素図鑑】を教えてくれた方が、新しく「星座表」も見つけたと連絡を下さったので速攻ダウンロード。【元素図鑑】ほどではないものの、用意しておきたい書籍の一冊。僕が、あと欲しいのは「江戸古地図」と、殷墟文字の辞書。残念ながら巨匠白川静の電子書籍は、『漢字の世界』他数冊あるが、『字統』などの辞書関係のものは、まだ出てない様子。平凡社なんだけどスタッフが足りないのかも知れない。。



出版社は生き残りをかけて電子書籍に活路を見いだすべきだと思うが、閲覧ソフトが、各社それぞれ出版社の数だけあるようじゃ不便で電子書籍の普及は遅れるに決ってる。愚かだ。iPad mini に白川さんが入ったら鬼に金棒。考えただけでわくわくする。

「字統」のページ.......(平凡社より)
椀や厨子に殷墟文字を書く場合、近眼で老眼の僕は、最低でも二つのメガネを手元に置いて作業することになる。歳の勢とはいえこれが面倒だ。メッカチが水族館を覗くようにして字典に鼻をくっつけて文字の様子を伺う。もし殷墟文字の字典が電子書籍化したら・・・・・画面をタッチして文字のサイズを大きくすることなど、いとも容易いことで、画面一杯に文字を拡大して漢字の様子を伺えるはずだ。これは助かるんだけどな~。。



まっ、読者がどの程度いるかで書籍化するかどうかは決るので、ちょっと難しいかな・・・・と。でも、紙媒体にする前の段階は、当然デジタルデータでPCに保存され作業を続けているわけだから紙での出版より余程スムースだと思うのだが・・・・・。
 そうは言っても、「字統」を持っているという人物に未だ一人しか会ったことがない;;(慎太郎の息子さんで画家の方です)。



もし、白川さんの字典が電子書籍化したら、今まで外へ持って歩こう・・・などと発想すらしなかったが、これからはそれが可能になる。紙の字典の重量をまだ量ったことはないが、数キロはあると思う。なので持ち歩くという発想は生まれなかったが、これからは違う。


若い頃からの特技で、小難しい本を満員電車内で平気で読める。同じ理由で白川さんの字典も楽しく読めるはずだ。
・・・・・と『字統』の話題を出したところで、晴鳶堂こと常滑の中野氏から「常滑レポート」の原稿が届き、そのメールには「結婚前に手に入れた」とあった。さすが博士だけあると納得。これで2人目です、僕の知り合いでの字統所有者は。やはり、電子化は無理でしょうか。。



ちょっと確定申告でフリーズしてました。


15日が締め切りの日ですが、税金を e-Tax で振り込もうとしたところで「メンテナンス中です・・・」というメッセージ。くそ~と凹んだが、何てことなく週明けの今日月曜日、難なく手続き終了。何日遅れようが、国はたとえ僅かでも税金さえ払って貰えれば文句ないのであります。確定申告も大分慣れてきて裏技を使って、始めた当初より1/10程度に時間を短縮できるようになった。



さて、この30日から二年振りの鹿児島 white gallery での個展です。昨晩、飛行機のチケットとホテルの予約を済ませました。今回は仕事も詰っているので観光は止め、「厨子展」ということもあるので作品の解説と接客に時間を割こうと決めました。そして、iPad mini には、それこそお気に入りの書籍を詰めて出発です。



これだけ暖かい日が続くと、恐らく個展が始まる頃は葉桜になっていることだと思います。こちら逗子でも桜を観る余裕なく過ごし、あちら鹿児島では時季が外れそうで残念な感じですが、また鹿児島の風に吹かれることができ今から楽しみであります。



『蓬莱紋彫り厨子』の文字入れも良い調子で進んでいます。今までになく傑作に仕上がるやも・・・・であります。

『厨子展』、鹿児島の皆さん期待して下さい。

では、では。

白川さんの辞書類がないので、ここは『漢字百話』」で良しとしました
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