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冬至



冬は嫌いです。でも”冬至”という響きと字面は好きだ。
クリスマスソングを聴きながら更新してます。



実はクリスマスソング、名曲が多いんですよね~。古い定番の曲は勿論、最近といっても、もう20年近く経ってしまった Mariah Carey のクリスマスソングも聴いているだけで幸せな気持ちになります♪


深津 絵里は、今の方が断然綺麗 !!
今年は、元旦に届くような年賀状が書けそう...........かな。。


いつも今頃は、どうしてもお正月に使いたいという方に向け、必死で夜なべしているのが常。なので大抵除夜の鐘を聴きながら賀状をプリントアウトしている。そして、必ずどこかで詰る;;200枚一遍に刷り上がるプリンターがあったら助かるのだが。


それにしてもインクジェットのインクは高い・・・・と思いませんか。開発費が相当掛っているのは分るのですが。。


やっぱカーペンターズは歌が上手い!


ここ数年、息子の小さかった頃の年賀の版木を、PCソフトを使いリメイクして賀状を作って来た。でも、来年の巳年の版木が見あたらない。どうやらこの辺で親の言うことを聞かなくなったということかな。今年は息子の力を借りられないということになる。ずっと評判が良かったのですが、また新たな手法を考え出しましょう。
 
今年の賀状
気忙しいモードから、なんとなくゆる~いモードへとシフトし始めました。

年も押し迫ったということが、諦観の境地へと誘います.........言訳です;;



 
『新古文字椀』(文字は白檀塗り/内側は溜の刷毛目塗り)
 
好きでない冬だが、いくつか好いこともある。それは、山茶花や椿の花が「寒」を突くように咲き誇るから。寒を突くとは、僕の造語ですが、「寒」を広辞苑で牽くともの凄い数が出てくる。ということは、人が寒に関して様々な感受をもつと言うことで、ちょっと意外です。まっ、むかしは冬と付き合うしか他に術はなかったのでしょう。



鎌倉彫りの修行当時、今頃は毎昼休み近くの萩寺(宝戒寺)で椿をスケッチしていた、雨が降ろうが槍が降ろうが。いま考えると、かなり気合い入ってました。若いって凄いですね。なので目をつぶっても椿は描けると思います。粒だちの良い蕾も、厚みのある葉も、椿はどこをとっても絵になります。



そうこうしているうちにメリークリスマスになってしまった。



今日(正確には昨日)館・游彩で「漆の現状とこれからの日本の漆」という講演が企画されていて遅刻して参加。耳栓をして寝るのが習慣化していて目覚まし時計の音が聞えませんでした(あたりめーだろう!)。



久し振りのミニでのドライブは快適でした♪  都内はクリスマスイブというより師走年末ということで?車は混んでました。でも、以前(30年ほど前)程ではありません。何か高度成長期は、どこも渋滞するのが普通で、短気な僕でも、こんなもんか。。と受け入れていました。なので、ちょっとした渋滞は、ほっとします。特段景気が良く感じている訳ではないのですが。。
  今日の企画ですが、今時galleryが、積極的にこういった講義をもつことは希なので、とても良いことだと思いますし、どんどんこういった企画を打って欲しいところです。内容はともかく、こういった企画をやり続けるということが重要です。それにしても伝統工芸の未来は正直暗いです。そう言ったら身も蓋もないのですが本当です。



日本の社会そのものが、新しい業態へ産業の構造改革をしないともたないのですが、それよりもっと古い構造をもつ伝統工芸は、業態として生き残ることは不可能に近いです。おまけにこの世界への入り方が、僕を含め一般の企業への就職が難しいと言うか、不得意なのでこの世界に入ってきたという姿勢が一般的だからです。つまりマーケットに逆立する指向性をもっていたことがこの世界に入る動機でもあったということになります。



カレン・アン・カーペンターのヴォイスほど人を癒やすものはない...........なのに、彼女自身は彼女自身を癒やせず拒食症で亡くなってしまうとは気の毒。
 
    
伝統工芸の再生はひとえにブランド化に掛っているのですが、手本はイタリアやフランスの伝統工芸ということになります。これは言うは易く行うは難しで、日本の風土の中で育った工芸を、どうグローバルなスタイルやデザインに変容して、この時代に馴染ませるか・・・これが全てですし、これが一番難解です。。
 
  12月27日(木)

のんびりと年賀状のデザインでも考案しているはずだったのですが、どうしても今年中に仕上げたい作品を手掛けているので、何となくバタバタしている。あれっという間にクリスマスは過ぎ、世間ではもう直仕事納めになる(僕はずっと仕事です♪)



今年は、それなりに充実した一年だったと思いますが、来年はちょっと違った動きをしてみたいと思っています。それは、日本の工芸がまったく次元の違った状況に入ったのでは・・・・・と直感しているためです。今までと同じ展開では尻つぼみになってゆく危機感が今までになくあります。

その訳は、僕らと同世代、あるいは上の世代の関係者が、口を揃えて工芸衰退の犯人捜しをするのですが、決まって新しく興った産業の中から出て来た新しいテクノロジーが生み出したものを誤認逮捕するのです。たとえば携帯やら、ネットやらです。


こういった指摘は、ずっと大昔から続くステレオタイプの御利益のない念仏と同じです。そう、新幹線が全国にそのネットワークを築き始めた頃、ある地方の市民運動の方々が、この流れに反対するために上京しようとした祭、約束した時間に遅れそうになり結局新幹線に乗って駆けつけた・・・・といった落語のネタのような事件がありました。工芸衰退の分析も、これに似た指摘が、特に僕らより上の世代の方に多いことが気になります。
 
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  僕らの感性は、自分が生きている時代の環境に規定されるます。生まれたときに樹に囲まれて生活していれば、自ずとその環境を居心地の良いものとして刷り込まれるでしょうし、僕のように新興住宅地を渡り歩いた人間は、アスファルトの匂いが堪らなく好きですし、打ちっ放しのコンクリートの建物は、決して冷たいものではなく”格好いい”ものとして目に映ります。



何が言いたいのかというと、伝統工芸の衰退を、新しいテクノロジーに僕らが汚染されたため、本来人間が持っていた健康な感性を失い、そのことがいいものをいいと感じることが出来なくなってしまった・・・・と僕らより上の世代から聞かされるのです。このような自分の生まれた時代、あるいはそれより前の時代を善とし、それに比較して「今」を不健全な時代とする物言いは、僕には断然不当だと感じざるを得ないのです。



このように、理想的な世界を、過去に観る姿勢は、特に伝統工芸に関わる人間にとってある意味自然なことかも知れません。というのは、そこで扱われる素材が、過去に於いて最も一般的で自然な素材だったからです。その当時の素材を使って伝統工芸を継承するのが、一番理に適っているといるとするのは間違っていません。



ただ、当時の素材を用意する社会環境が大きく変ってしまったので、素材そのものを供給する社会基盤そのものが根本的に、そして構造的に変ってしまいました。それでも素材に拘って作り続けるとすると、それはまるで宝石を使ってものを作る様な、あるいは化石を使ってものを作る様な振る舞いになります。何とも贅沢な仕事と言うことにもなってしまいます。伝統工芸の存続の難しさの一つがここにあります。
 
   
欧米では、 Merry Christmas and Happy New Year ! が普通の感覚ですが、ここ日本では、クリスマスの話題を今頃していると、何だかしらっとするのですが、ここはご勘弁を。



年賀状の図案を捻り出しながらの更新です。

同時にお正月に何とか間に合わせたい椀の乾きも待ってますが、気温が下がってなかなかコントロール出来ません。こういう時焦って先を急ぐと「焼」が入ったり、ちじみ(塗面に皺が出来ること)が出来たりと、ろくなことがないことが経験上分っているのでムロ(漆を乾かす部屋)を覗きながら、そして、そろそろ晩酌でもしながら作業を続けようかなと。。



外は雨です。このところ、ずっとせわしなく来ているので、たまの雨はしんみりとしてざわざわとした心が鎮まります。

こうして図案を考える時間が持てるのは久し振りですが、充実して幸せな心持ちになります。
   
  クリスマスを挟んで更新を続けてきたこともあり、なんだか時の経過がもの凄く速く感じます。なんたって、明後日は大晦日ですから、もうびっくりです。



ようやく年を明けずにオーダーの椀を仕上げることが出来ました。。冬は気温が下がり湿度も下がるので、漆の硬化はなかなか進まない。ムロのコンディションを整えるのに難儀します。

ここ30年以上、「錆びうるし」を積極的に使ってきた。僕の使っている”錆びうるし”は、正確に言うと下地の錆漆とは違い、漆の配分量が多いので、普通の感覚で塗るとピカピカ光って砥の粉と漆が分離してしまう。慣れないとベテランの塗師屋さんでも上手く塗れないと思います。そして、錆固め(生うるしをすり込む作業)をした後に仕上げに「古び」を付けるために一工夫する。漆器を手掛ける方は沢山いますが、まだ同じ手法をしている方に出会ったことはありません。



でも、今年は一味違った仕上げ法を開発しました。それが ↓ です。錆び仕上げの様な品のある肌ではなく、もう少し硬質で重厚な感じに仕上がるところが気に入っています。来年は、この手法をどんどん活かして使っていこうと思います(ちょっと見、分りませんが)。
 
   
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 何だかず~と前のような気がしますが、つい二週間ほど前、政権交代がありました。、国民の皆さんが一番に挙げた政策は「景気対策」でした。恐らく皆さんが切実に生活の厳しさを肌で感じているのだと思います。でも、フトコロが寂しいからって心まで寂しくならないで欲しいな~と思うのですが・・・・・。


どうも皆さん何となく苛ついているというか、毛羽立っているというか、逆目立っているというか、余裕を感じません。衣食足りて礼節を知るじゃありませんが、景気の悪さと、先が見えないことから来る将来不安が、どことなく人間関係も冷え込ませ貧しいコミュニケーションしかとれなくなってきているのでしょうか。。


工芸だけではありませんが、来年は、いくら阿部さんが「アベノミクス」を唱えても景気は良くなりっこないので(短期的には株が上がったりしますが、長くは続きません)もっと厳しい状況になると思います。特に伝統工芸は、自然淘汰が一層進むものと思われます。僕自身も、もう一工夫が必要になるだろうと覚悟を決めています。良いものを作るのは当たり前です。


僕自身ずっと貧乏だったので、あまり不景気の実感はないのですが、お金のためだけに、やりたくもない仕事に就いている方々は、ストレスが溜ってやり場のない怒りをどこでどう発散して良いのやら・・・右傾化は進む一方でしょうか。



ということで、未だ年賀状の図案が決まってません;;明日中に仕上げ、何とか元旦に着くよう頑張りたいと思います。


年内の更新は、明日以降・・・大晦日になるかも知れません。あしからず。


では、では。