フィールド・トリップ | ||||||||||
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本格的な秋が台風18号の通過とともにやってきたようで、抜けるような青空に黛ジュンの歌に出てくるみたいな雲が美しい。そして、常滑では愛知県立と名古屋の芸大に通う学生さんや先生たちが、街の中でインスタレーション? | ||||||||||
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今年で2回目の常滑フィールド・トリップを繰り広げているのだが、どうも現代アートは、現代音楽に似ていささか自閉症気味???かつて、この種のイベントにはかならずからんでいた鯉江良二さんや、その仲間たちがまったくジョイントしていないのも時代の流れを感じずにはいられない。 30年ほど前の常滑では、若き前衛陶芸家たちが、その人脈から現代アートの作家と称する人々やミュージシャンやパフォーマーとともの常滑の町で何事かをやらかしていたのだった。そして、それは、とても冷ややかに見られていたようにも感じたが、その一方でなにがしかのエネルギーの横溢を感じさせてくれていた。 |
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瀬戸内の直島でベネッセの財力を投入して美術館を建て宿泊施設を作り先駆的に現代アートを伝統的な居住空間にセットする試みが行われたたのは、かれこれ20年ほど前のことだったように記憶する。 愛知県でも三河湾に浮かぶ佐久島で町が力を入れてアートな島のイベントを10年ほど展開している。しかし、安藤忠雄クラスの参加はないので全国的なメジャーには程遠いように感じる。 常滑という街も、どこか島のように独立していて、個性の屹立するエリアであるのだからアーティストやその卵達が魅力を感じるのは当然であろう。でも、この街の個性の中で今どきの内にこもった感性の作品を見せられると、なんだか違うのではないかという印象をぬぐえないのだった。 |
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切り開くべき壁が厳然と存在したときに前衛は、その壁を打ち破るべく全力で壁を突破していった。そして、その先に壁がなくなったとき、はてさて前衛も後衛もなくなって、観衆もまた何が演じられているのか判然としないまま、無反応にただ観ている。そんなところなのだろうか。 庄司達先生を思わせる空間アート作品が、僕的には最も印象に残り、こんな仕掛けがあちこちにひっそりと嵌り込んだ常滑なら悪くないと思ったな。 |
常滑市民俗資料館 |
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往復書簡
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