キャンパス前の桜並木.......昼の弁当を食べました
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2009 --2016
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  お陰をもちまして大学院修士、無事二年次に進むことができました。修士取得必要単位は四年で32単位以上のところ、一年次に20単位取ってしまいました。ちょっと頑張り過ぎというか、もっと仕事しろよ!という無意識の声がするので今年は日曜の授業を取ることを止め、自分の研究テーマを深めることと、溜まっているオーダーをこなすことに決めました。

成績も、うっかり取り忘れた集中講義のD;;を除き全てA以上だったので上出来ではないでしょうか。

ご近所
でも、自分の研究テーマの掘り下げは、全く不満足で期待値の25%ほど。ちょっと自分にがっかりしたところもありますが、まっ自分の実相はこんなもんでしょうか。。


今年に入って、一年次に受けた授業から今後の課題が明確になり、今社会や自分に何が足りないのかも多少浮かび上がって来ています。もちろん、自分の生涯の職業である漆工芸にも大きく被ることです。

大学院で受ける授業だけでなく、世の中一般にも言えることですが、ここ但馬も今「地方創生」が目の上のたん瘤の様に鬱陶しく張り付いています。その処方箋は「経済成長」です。そして、僕が学んだ村落社会学なるものも、こういった経済成長型学門へのカウンター学としてのアプローチです。もちろん、経済学に対してもカウンター「トレンド経済学」的なる姿勢で臨みます。でも、こういった姿勢はつくづくだめだな~って思います。

僕が今気にしているのは、等価交換の成立する今の経済圏では不安定要因にしかならない「純粋贈与」が活き活きと活発に動き回る「普遍経済学」です。

これは中沢新一がバタイユにならって提唱する「経済活動はなにかを生み出そう、生産しようとする<生の衝動(エロス>だけで動いているのではなく、その根底には破壊や死をめざす<死の衝動(タナトス)>がひそんでいる。そう考えてみると、私たちの慣れ親しんだ経済生活の風景が、一変してしまうように感じられれます」という考え方です。
  工芸全般にも同じことがいえ、もちろん、漆工芸にもこの普遍経済学なるものは、今までにない新しい視点を提供してくれます。「タナトスとしての工芸」いい響きです。  

夜桜............夜久野緑化センター
新学期が始まり、あっという間に桜も散って、これからほんの少しの間、山肌は淡いパステル調の多彩な色に染まります。こちらのご近所は他所と変わらず杉の木立が多いので、山肌全面が淡く染まることはなく一部濃い緑が占めているのが残念です。
やがて季節は黄緑一色に染まり、この時期を俳句の季語で「山笑う」というのだそうです。日本人の自然を愛でる感性は豊かだなぁと感心します。

今日は、隣村粟鹿の松原さんの快気祝いに、取って置きの古文字椀(農・植・耕・?)を携えて出かけました。僕としては珍しく「売りたくない」と、あまりにも気に入った文字に仕上がった椀だったので、ずっと売らずに取って置いたものでした。でも、自分で持っていてもどうするものでもないということは分かり切ったことでした。松原さんが、誰よりも「農」と「自然」を愛しているのは日頃から良く分かっていたので、僕が持っているより相応しいと思い今回差し上げようと決めました。
 
「農」
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 新学期が始まり、あっという間に1か月が過ぎた。今年のゼミのテーマは『地方自治会の研究』(鳥越皓之著)を資料に、明治以降の自治会の成り立ちから今日の課題について掘り下げている。膨大な資料とその分析は、ただただ感心するばかりで、学問というものの深さを気付かせてくれる大著だ。

地方行政とそれを一部補完する機能を持たされた自治会の歴史が、新政府発足当時の明治初期に、ある意味行政の言いなりになってしまった今の日本を基礎づけたという分析は、なるほどと頷いてしまった。

ここ但馬も、多くの地方と同じ「人口減少と地域振興」という東京一極集中と対になった問題をかかえて喘いでいる。幸運にもゼミのテーマと自分と地域が抱えるテーマが重なり、与えられたテキストをスムースに読み込めている。ただ、正直これといった妙案は浮かばない。言えるのは、生産を基軸に据えたものの見方(経済学も社会学も)では半分しか社会の実相は見えてこないということだ。

今年は、難しいテーマを自分に課して自分の研究課題を深めたいと考えている。

「公募 BIG LABO!! 猫屋敷…展」より.........養父市大屋 BIG LABO