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ハカセから届いたラッキョウをいただきながらの夜なべです(もちろん晩酌付きです♪)。 久し振りの彫です。昨年の春、ご近所で梅をスケッチしながら「椿梅厨子」を手掛けて以来ですから、ほぼ一年振りでしょうか。 繊細な彫りも好きですが、大振りの蕪紋の彫は、バランスは気にしますが、概ね無茶大胆に彫りを進めるので解放されます。 |
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『蕪紋彫大椀』 |
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この大椀、 web ですと見当が付きませんが、かなりデカいです。Ø 19 × h 11.5 cmあります。実を言うと、もっとデカい椀も御座います。これぞ!という時のためにキープしてあります。 暮れに会津で見積もって頂いた木地師からメールが入り確認したところ、以前確か3000円台だった合鹿椀の木地代が、何と5000円を優に超えていたのに驚かされました。これからは、気に入った椀を簡単には作れなくなったな~と。。おまけに、またまた漆の値上がり。丁度注文をしようと思っていた矢先、珍しく馴染みの福井の漆屋さんから電話があり「新しい漆が入りましたが、近々に値上げを予定しているので今のうちどうぞ!」ということ。相当厳しそうだったので、いつもの倍注文することにした。 この状況だと、産地はかなり厳しいのでは。。確かに景気はマダラで良いところは海外向けに繁盛しているようだが、総じて厳しいことには変わりがないだろう。つまり原価が高騰している割に、それを値段に転嫁はできないということは、一般向けの(こういった概念が成立するかどうかは分からないが・・・・)漆器は相当痛手なはず。 |
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木固め |
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とは言うものの、こういう時だから、僕は漆をたくさん使うことにしている(少量生産なので大したことはないのですが)。木固めなどは、石油を希釈して木地に吸いたいだけ吸わせているので通常の木固め漆の5倍以上は漆を使う(生漆だけだと余り吸わない)。僕自身、丈夫さを売りにはしていない。というのも、そんなこと当たり前だからだ。 普段、まず漆屋さんの経営状況など考えたことがない。けれども、他人ごとではなくなってきたことを肌で感じ始めたので、意識して漆をたくさん使おうと思っている。将来のことを考えると、本気で日本産の漆の再生を計らないと、中国の現状をみるにつけ危ういな~と感じている。 |
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錆下地 |
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ちょっとフリーズしてました。申し訳ない。 やっと風邪っ気がとれてきました。大寒波が来ると予報では繰り返すので、覚悟はしてましたが今のところ大したことありません。確かに水道は凍ってます。この気温の低さに気持ちの耐性は出来ているのですが、身体がついていきません;; 昔からですが、錆を作るときの漆の割合が多すぎて、ちょっと光ってしまいます。僕の言う錆漆は、下地に使う「錆漆」とは全く別物なので、刷毛を繰り返し動かすと漆と砥の粉が分離してしまう。なので一発で決めなければならない瞬間芸のようです。 今の僕の仕事は、何十コ同じものを量産する体制ではないので、産地のような大きなムロは必要ない。だから、気温が低いこともあって、段ボールの仮設ムロに入れて母屋で生活を共にしている♪ |
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久々比神社拝殿 |
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コウノトリキャンパスに通う身なので、コウノトリを祭る「久々比神社」にはお参りせねばと、キャンパスから直ぐなので先週雪の中お参りしました。宮司は常駐して居ません。どういう訳か、お守りを扱うのは近くの喫茶店??です。今年は、色違いのお守りを頂きました。 ここの拝殿は、いつ見ても品格があって格好いいです。昨年も触れましたが、拝殿・幣殿・舞殿・本殿と連なる様式は、関東には余りありません。関東は土地が高いので、神社の運営も厳しく小分けして賄ったのでは・・・・と考えられなくもありません。 実はこの日、お参りのハシゴをしていまして、雪降る中、先ず「酒垂神社」に参りましたが、足元が悪いので写真は撮れませんでした。足跡もなかったので、その日参ったのは僕一人でしょうか。。 |
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一見本殿の様ですが幣殿です.....この裏に本殿は控えています 本殿の突き出た欄間 |
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あっという間でしたが、院の一年次が間もなく終了します。授業やゼミは先週で終了し、残すは地域のイベントのみです。あっ、もう一つ。キャンパスの隣にある「コウノトリ文化館」で紹介されているものの中から適宜選んで、それに関するポスターを制作するという作業がありました。ほぼ出来上がっていますが、もう一度チェックしたあと提出です。 僕は、「地域の記憶とその保持」というタイトルで、古文書をイメージとして使った作品?です。以下↓になります。ちょっと修正したいところが残っていますが、大体のイメージは表現できていると思います。 昨年の暮れに、「豊岡市立歴史博物館-但馬国府・国分寺館-」で、キャンパス近くの「法花寺村」の古文書と古地図を撮影させて頂いたもののなかから、面白そうなものを選び使っています。 |
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大きく書かれた崩し字は「荒年」つまり、天候不順のため農作物が不作だったり、災害に見舞われたりした年の指南書でしょうか。薬草や野草などの煎じ方や食し方が丁寧に書かれています。豊岡市の文化財課の方によると、この手の文書は、書体が決まっているようで(装飾的で派手、そしてアーティスティックです)ちょっと見、本阿弥光悦の筆跡に似た、なかなかの達筆です。 あとは、法花寺村の古地図と「字切図」という地区の区分図でしょうか。住人の移動や死亡後の新たな住人が、旧住人名の上から改名したものを薄紙に赤字で記載し糊で貼ったものです。折り畳まれたところから傷んで、そこから虫食いが始まっています。 この「法花寺村」には、法花寺がありません。あるのは村に遺る「かつて法花寺が実在した」という伝承だけです。昨年、院の授業の一環で、地区の長老の案内で、この村の山奥に入りましたが、それらしき場所は見当たりませんでした。そのことを下敷きにしてひとが「忘れてしまうということ」とは何かを、このポスターで伝えられたらと願いながら制作しました。ただし条件がありまして「小学生でもわかる文体で」を満たさなければなりません。 |
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二つ目の「蕪紋彫大椀」 |
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本当は、「彫りと漆」のことに触れるはずが、どういう訳かあらぬ方向へ脱線;; そう、「やくの漆の館」の館長さんに励まされて?マジで漆の樹を植栽しようかと、いつもご近所の情報を親切に教えてくださる、村の畳屋さんに相談したところ、いろいろレアな情報を教えて頂いています。実は、今では僕の家が村のドン詰まりなのですが、昔は村の真ん中だったようで、ちょいと足を延ばすと村の所有の山林に出ます。 そこは朝日が当たって斜面で水はけがよく、そして直ぐ下に小さな小川が流れているという、手の掛かる漆の樹が育つのに好条件な場所です。明日は、畳屋さんが、そこの詳細な地区割図を携えて来てくれることになっています。 漆の樹を育てるのは、まるで生まれの良い淑女の様に手のかかることなので、滅多矢鱈 |
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裏のせせらぎ |
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土曜日、案内人の村の畳屋さんの後に続いて、漆の樹を植栽出来そうな里山を散策。裏の小山の麓には良い感じのせせらぎがありました。これなら漆の樹にも最適では。。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
畳屋さんです♪ |
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斜面は、結構きついです。畳屋さんが「山の神」に挨拶を・・・・ということで急な斜面を登りましたが、不慣れなのか、それともずっとサッカーをやってないからなのか久し振りに息が上がりました;;一昨年、山城の散策で70歳の案内人に追いつけなかったことを思い出しました。きっとコツがあるのだと思います。 畳屋さんに嗤われながら必死で斜面を登ると、小さな小さな祠がありました。以前は、中に女神の山の神の像があったそうですが、今は空っぽでした。二拍手して合掌。「よろしくおねがいします」と唱える。 |
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小さな小さな祠 |
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ちょっとだらだらと長くなってしまいました。 ここに来て例年のように雪が降り積もりました。今年に入って二度目?の除雪車が早朝に作業してくれたのは良いのですが、それ専用の車ではなく、普通のブルトーザーなので、我が家の駐車場の前にある側溝の鉄の蓋を弾き飛ばして行ったようで、蓋を探すのに手こずりました;;「今年の運転手は下手くそだ」とご近所の方が言ってましたが、蓋ぐらいしていけよ!てなもんですね。 |
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今年の天候は一口に言って「良く分からない」っていう感じでしょうか。漆の乾き具合も今一つコントロールできずにいます。 今日例の畳屋さんから電話があり、知り合いが、どうやら漆らしき樹があるんだけど見に来ないか・・・ということで、土曜日にご一緒して確認することになりました。植栽して漆が実際掻けるようになるのに12~13年掛かるので、出来れば生育した樹があればそれに越したことはありません。土曜日が楽しみです。 植栽の予定地は、この雪で真っ白です。これでは、適不適の判断を「漆の館」の館長さんに頼めませんので再来週まで検見は順延です。たぶん適地だと思うのですが。。 また報告しま~す。 ではでは。 |
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