オブジェの木地です。


年末恒例のSAVOIR VIVREの個展が来年春に延期になった。そこで、急遽決まった新橋の陶器専門の画廊「陶彩」さんでの12月初めの個展に出品するつもりだ。だいぶ前に大工牧野にもらいました。多分、牧野さんの仕事場の裏にある稲荷神社の廃材だと思う・・・・・・。所々焦げがあるのは、恐らく廃材として処分しようと焚き火にくべられたところで「もったいないな。。」と牧野さんが引きずり出したのでは。。。



オブジェはたくさん手掛けてきたが、ここ二十年位は廃材を利用することが多い。それは、素材そのものに分厚い時間が備わっているからだ。僕は鎌倉彫出身なので「古び」を加味することが美を成立させるための大きな要素になっている。これは、他の漆の産地の作り手にはない僕の作風になっていると思う。そして、究極のリサイクルでもある(必ずしも倫理的な意味で廃材を使う訳ではありません)。



でも、その生命を終えようとしているものを、全く違った姿で再生させるために新しい命を注ぎ込む行為は案外好きだ。
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10/18 オブジェと乾漆 
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『落書き錫研きBan』
鎌倉彫・・・(2)
鎌倉彫・・・(1)
新厨子を支える工人
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SAVOIR VIVRE 個展前
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伊豆山「蓬莱」
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「線」について
巨匠 白川 静
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個展間近
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すし椿椀
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「昔、樫の木だった頃に..........」











「始祖鳥が水辺に立った時に・・・」












最終的に仕上げをどうするか未だ決めていない。得意の緑青もいいかな。。いや、渋く錆仕上げで。。消えかかる古典紋を彫るのも。。・・・・・と、やってみたいアイデアーは沢山ある。



何れにしても今回の素材は、表面はぐずぐずに老けているが、芯はご覧のように↓↓初々しくもある赤身の欅だ。そして、ずっしりと重く堅い。
「陶彩」さんは、実用性より遊び心に軸足の置いた作品を多く扱っている。そこで今回は、決まり切った「椀」という形状から離れ、ある程度自由なフォルムを出せる”乾漆”をやることにした。



乾漆は手間が掛かるので、今までそう積極的にやって来たわけではない。それでも二十年以上前から何点かは制作している。普段、分業制の高い漆工芸の中では、椀の木地一つとっても図面をひいてから轆轤を産地に頼んでいる。なのでフォルムはどうしても厳しく、真面目で几帳面になってしまう。そこへ行くと乾漆は、手仕事の触覚性がもろに表に出て、こちらの息づかいまでもが表出できそうで可成りおもしろい。

落書き錫研き乾漆鉢」
上の作品もずいぶん前に制作したものだが、成型を自分の手でするので細部にわたって細かく拘りがもて、フォルムに関しては十分に納得できるところまで行けた記憶がある。その意味で乾漆は総じて満足度は高い。

(発泡スチロール成型・・・・雄型)










(発泡スチロール成型・・・・雄型)







(シリコン成型・・・・雌型)
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立体の彫刻は、素材が堅ければ堅いほど密度の高い作品が出来る・・・・・という観念を持ち続けてきたので、発泡スチロールでの成型にはちょっと不安が残っている。でも手掛けているうちに徐々に素材の特性がつかめ、発泡スチロールといえども生きた素材として会話できるようになる。



革の裏地でカッターの刃を研ぎつつ、何ミクロンといった単位で発泡スチロールを薄くスライスする技を持ててくると、自ずと成型の密度は高くなってゆく。

(雌型に石膏を注ぎ込んだところ)









(オブジェのような石膏雄型)


















(石膏雄型)
というわけで、シリコンや石膏の取り扱いに大分慣れてきた私目です。



明日は、オブジェの仕上げをどうするかが気になり、恐らく早朝4時か5時に目が覚めてしまいそうな気がします;;;



早く寝よ。。。では。では。