(『落書き錫研きBan』・・・・2008 年松屋銀座)

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「ずっと小卓を探していたんですが、まさかここで出会えるとは・・・・」っと、この春、松屋銀座の会場で『落書き錫研きBan』を即決でお買い上げ頂いた。

30万近いものを一目惚れしていただいたことに感激して、高さが45cmほどの脚が欲しい・・・と言われるのを、つい「お付けします!」と口が滑って?しまった;;;

CIPOLLA という社名で、インテリアや器を雑誌社などにレンタルするお仕事を、南青山に事務所を構えてなさっているということ。

気に入ったものが見つからないと、イタリアを始めとするEU各国の現地の工房に赴いて特注するという。なので「あまり儲からないんです......」と笑っておられた。

ここまで熱を入れてものを探す方に惚れられちゃ~脚くらいサービスしなくっちゃっ、と決意したまではよかったが。。。「下手なもの作れね~」とちょぴりプレッシャー。構想が固まるまで暫く放っておいたが、一ヶ月という約束の納期はとっくに過ぎてしまった;;;

(『落書き錫研きBan』・・・・木口チェーンソウ痕)
木口は、将来割れが出る可能性があります。そこで、割れが出ても気にならない仕上げ方はないかな~・・・・と思い付いたのがチェーンソウ痕です。これは、鎌倉彫の世界の「刀痕」と言う表現からインスピレーションを得て、ずっと昔からやっています。そう前回の『 鎌倉彫・・・(2)』にアップした Takuや Banも木口は同じように処理されています。
 そろそろ決断しなければと、今月始めにラフスケッチを興した。

本体の厚みが5cmあり、かなりの重量があるので Box Type にしキャスターを付けた。サイズは・・・・h45×w50×d40cm 。総布着せ錆仕上げ。




(仕事場にて.................. pm 5:34)
余裕がなかったので、わざわざ自前で塗装し直したキャスターの画像を残せず残念(車の塗装用の塗料でメタリックに仕上げました)。
TOKYU HANDS は勿論、ホームセンター、そして、ネットで検索し、気に入ったキャスターを探したが見つからず、仕方なく自分好みの塗装をしたという訳です。
(CIPOLLA さまリビング?)


実際には、寝室でお使いになられるそうです。

天坂は『落書き錫研き』なのでかなりの迫力。脚は、それに負けないよう、でも煩くないように・・・と全面麻布(蚊帳)を貼って錆仕上げ(台の画像を残せず残念)。



錆仕上げ・・・・京都山科の砥の粉を水で練ったものに漆を適度に加え、乾いた後、肌を整え更に漆で擂り固め、そのあと古色を付ける仕上げ方(企業秘密)。
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今回この作品を画像で残したわけだが、その落書きの内容は、思った以上に密度が高く、そして、とても自由に遊んでいる。このところ『落書き錫研き』シリーズの注文を沢山頂いているが、ちょっとマンネリ化していたので反省を含め、とても参考になった。初心忘るべからず・・・・ということか。

WEB で『落書き錫研き』シリーズの画像をアップするのはちょっと問題がある。というのもWEB によるモニターを通した画像では、質感は元より、まず量感が出ない。従って、正しいスケールをイメージすることも難しい。なので、このサイトでも、『落書き錫研き』シリーズの折敷や銘々は、種類も豊富で数もあるが、アップするのに逡巡し未だに殆ど紹介しないでいる。僕の得意な表現でもあるので、今後もう一つ工夫をして(動画などが適当かも知れない。。)紹介できたらいいな~と思っております。
お陰様で、「天坂は元より、台だけでも使えそうで、本当に素敵だと家内も喜んでます♪」という興奮したお声の電話を頂いた。

途中「お父さん、そんなに手を込んで仕上げて大丈夫?」と息子も心配。でも、ほんとお金じゃないのだ。後日、梱包に使った毛布と一緒に「大事に使います」というお手紙と、奥様の実家で作っているという和歌山県特産の南高梅の「梅干し(ゆた香)」が送られてきました。
(『わきざかの梅干し』はこちら→→http://plaza.harmonix.ne.jp/~wakizaka/

ものは、あくまでもメタファーです。

また「いいものを作ろう。。」という勇気が湧いてきます。
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