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| このところ飯を食いながら amazon prime video で映画を観続けている。概ね放映時間は2時間程度が平均なので二食半で観終わる計算になる。やはり日本のアニメは質が高い。 ちょっと前に三角関係は、死語で今の若者たちに理解できるのか・・・なんてことをここで話したが、どうして三角関係の現在地とでも言えるアニメに出会った。それは『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』になる。このアニメのストーリーを語るのは非常に厄介。というのもSF仕立てになって登場人物が、過去・現在・未来を頻繁に行き来するからだ。 ざっくり言うと、ごく自然に結婚の約束をしていた主人公の幼馴染がタイムマシンで過去に戻ったところで事故に遭い、幽霊となって主人公だけにアクセスすることになり、その後、主人公はその幼馴染をタイムマシンで自分に遭わないセッティングを自分に好意を寄せる女性と協働して遂行するという物語になる。ここでの三角関係は、主人公が幼馴染の事故に遭った事実と全ての記憶を失う過去に、二人の関係を理解している主人公を愛する女性が送り(葬り)出すという物語。 <詳細はこちら>>>> 結婚の約束をした主人公の幼馴染である少女(栞)が、過去に戻ったとき不慮の事故に遭い、この世に還れなくなり、幽霊となって事故現場に現れ、その姿は主人公にだけしか見ることが出来ない。その主人公に好意を寄せる和音は高校、そして就職先の研究所も主人公と同じという設定(筋書きを追うのが滅茶面倒💦)。 で、主人公は、過去に戻る装置に栞と同時に入ったことで栞は事故に遭った訳なので、過去において自分と逢わない設定をすれば栞が亡くならないで済むと考え、再び時空を超える装置に入る。この間60年。この設定(主人公は全ての記憶を失う)をサポートするのが和音。和音は、栞と主人公(暦)の幸せを願って主人公を送り(葬り)出す・・・。 |
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![]() 『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』 |
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| 日本社会の現在は、こんなにも複雑になってしまったということと、現代の三角関係の美学も深く描くことが可能なんだなぁと月並みな言い方だが感動した。 ここまで書いてきて、ふと一介の工芸家が映画の批評をしたところで何になるのかとも思うのですが、ただモノを作るという営為は、根底に心の動きがあるので、様々な表現への関心は、結局自身の表現の内容(質や豊かさ)を規定することになるので、己の引き出しを増やすという意味でもコミックであれ韓ドラであれ「観る」ということは肥しになると弁えている。こういった姿勢は長らく習慣になっていて「今」を感じ続けること、つまり時代の思潮と時代精神(エピステーメ)をある程度掴めていないと頓珍漢で独りよがりのものを無自覚に作る危険性もあり、これは避けたいと自覚してきた。 話が逸れたので戻すと、日本のアニメは、積極的にシリアスなテーマを取り上げているものが多いと感じる。実際、80年代に、それまで文化を牽引してきた culture から subculture に移り、そういった状況の中で中心的な動きをして来たのがアニメだったと思う。これは日本独自のムーブメントで、欧米ではコミックやアニメは子供の読むもの、あるいは大人が読むものとしては社会風刺のツールだった。日本のアニメにそういった子供に限定され世界から、もっと普遍的な思慮深い精神性を吹き込んだのが手塚治虫だと思う。 |
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| ここ最近観たアニメで記憶に残ったのが不登校や聾啞者をメインテーマにした「ハックバック」、「聲の形」。こういったセンシティブでデリケートな内容は、世界的に見たらコミックやアニメにはそぐわないものだと思う。ただ日本のアニメにとっては独壇場だろう。 最近よく思うのは、この世って地獄だなぁと言うこと。いや、自分の人生が地獄だというのではなく身近な世間や社会そのものがと言う意味で。偶にエホバの会や日蓮宗の顕正会の方がみえる。宗教の話は嫌いじゃないのでよく聞いたり話したりする。で、必ず言って来るのは信じないと地獄に落ちると。よくよく聞くと、彼女彼らの人生そのものが地獄だったりする。こりゃぁ宗教の力をもらわなければ辛くて生きてゆけないなぁと感ずることばかり。何が言いたいかと言うと、これだけ身近に地獄の様な社会が広がっているなら、その地獄を表現に映したいと思うのが自然だ。それも上手に。日本においてはその視座をアニメが担えている。 以前、ウクライナの若い兵士が、軍服の腕にエバンゲリオンの綾波 レイのワッペンを着けて孤独で虚しい戦場に立ったということに触れたことがある。こんな究極の選択を支える役をアニメは担っている。 |
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| アニメだけでなく韓国映画「不思議の国の数学者」、「君が描く光」、「マルモイ」も素晴らしい。そして、邦画「銀河鉄道の父」もお薦めです。 ということで、取り留めもなく amazon prime video で映画を観続けていることに触れてきました。この Today's image は、自分にとって自己確認の場でもあるので漆工芸とは遠く離れたようなテーマばかりですが、実はモノを作るうえでとても大切な空間です。明日もまた amazon prime video を視聴したいと思います。 では、では。 |
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