いつもの様に、お隣の事務所でお茶を飲んで社長と駄弁っていたら、点けっ放しのTVから国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫報道が流れた。

どうせ財務省の謀だろう…位のノリで聞き流していたが、よくよく考えると「不倫」の心理や行動は、深淵に迫る人間の営為で人々の耳目を集めて週刊誌ネタになるのも頷ける。

そもそも不倫とは何ぞや・・・と問うと、そう簡単には応えられないのが我々一般人じゃないのか。。

このところハマっている日本好きの外国人の動画で、ゲストで招かれた中国人の女性が面白いことを言っていた。「不倫をして他の女性と夫が寝たら怒るけど、風俗に行かれるより許せる」と。他の2人は??だったが、僕自身も性とは何ぞや、男女とは何ぞや、そして、対幻想とは何ぞやに行き着いた。
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・・・で、不倫に加担する訳ではなく、生物の生存戦略からすれば一夫一婦制はリスクが大きいことになるのは正論。それは他人様のことではなく自分の生理に置き換えてみれば分かることだ。
 むかし、中学の同級生で旅客機のパイロットになった奴がいて、どうしてパイロットになりたいのか聞いたところ「世界中に自分の子供を作りたいから」と訳の分からない返答をしてたが、今考えると分からないでもない・・・
かな。。

ロマンチックラブ(近代恋愛観)からすると、一対の男女(同性同士でも構わない)の恒久に続く恋慕が、究極の近代家族の理想形になる。それは近代資本主義の出発点が、市民社会の台頭と並行して、夫は外で賃労働をし、妻は家庭で家事労働をするといった分担を旨としないと企業体の経営が効率よく回らない故に作られた約束事(幻想)だ。

中世ヨーロッパで十字軍の騎士が、長期間留守にするときなどに妻や愛人に使わせたという貞操帯があったくらいなので、ましてや男が賃労働のため家を空けることを前提とする近代社会は、不倫を厳禁しないと成立しない。

婚姻費用@合意書サポート」より
とは言うものの、Zoe Donaldson コロラド大学ボルダー校行動神経科学助教授によると、いずれかの意味での一夫一婦制を守る哺乳動物は非常に少なく、社会的に一夫一婦制の哺乳類は、わずかに9%ということなので不倫という縛りは、やはり縛りでしかなく、全てのことから自由に生きることを選ぶとしたら、ひとは一夫一婦制から解放されたいと思うのだろう。

振り返って、自分は不倫をされたことはあってもしたことはないので、未だロマンチックラブの幻想を引きずっている訳だが、恋愛(≒家族=対幻想)が特定の相手と1:1の関係をもつこととしたら相手が自分以外の他者と自分と同じような恋愛感情を持つことを由とするかと言ったら否になる。これは近代ロマンチックラブの時代とか中世とかとは無関係に、家族を営む上で必須の構えの様に思うのだが。。
 よく仲睦まじくつがいでいる夫婦をオシドリ夫婦と呼ぶが、いろいろ調べると、その繁殖期は、4-7月。 一夫一妻。 つがいで分散するが、コロニーにはならない。 抱卵期につがいを解消する・・・ということ。オシドリといえども一夫一妻を維持するのは家族を営むとき限定になる。成る程ねぇ。。

こうなると、そもそも「女とは何か」「男とは何か」が無性に気になって来る。

ちょっと前に紹介した宇田亮一さんの<『共同幻想論』の読み方>にフロイドと吉本隆明の「男女の定義」が紹介されていて面白かったので紹介すると・・・。

フロイドは「女性とは生誕の最初の拘束対象が同性(母親)であったもの、男性とは生誕の最初の拘束対象が異性(母親)であったもの」と定義。

吉本さんは、このフロイドの定義を踏まえて「女性が最初の対幻想の対象である同性(母親)の拘束から逃れようとすれば、女性は対幻想の対象として男性を選ぶか、共同幻想を選ぶか、個人幻想を選ぶか、その何れかを選択することになる。これに対して男性は、最初の対幻想の対象が異性(母親)であったため、そもそも対幻想の対象から逃れようとする契機そのものが存在しない」と定義している。(巫女さんは、共同幻想を対幻想にした女性ということになる。なので巫女さんは女性しかなれません)。
 ここまで来ると二十一世紀の今、こんなに複雑怪奇な生態を含めた人間社会を、僕ら人間様は結構上手く回しているなぁと感心する・・・場合じゃないか💦

と、まあ結論は導けませんね。お手上げです。自分は歳だから不倫とか関係ないかとも思うけれど、老人ホームでの痴話喧嘩が事件まで発展する話も聞くので歳は関係ないですね。出来ることなら当事者にならないよう祈るばかりです。はい(^_^;)

では、では。
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