論文提出
 
息子が大学受験をした3年ほど前の冬に僕も愛知学院大学の博士後期課程の入学試験を受けた。まるで昨日の事みたいだが。そして、9月の提出期限に合わせて学位論文及び関連書類を提出した。そして、愛知学院の教授3名に大阪大学の教授1名を加えて口述審査を受け、大学院生、学部学生、歴史学科教員スタッフ、OB、OG、関連研究者などを前に90分の発表をし30分の質疑応答となった。
 
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2005~2013  常滑レポート index
学部時代の調査を加えれば35年間ほども関ってきた「中世常滑窯の研究」だ。随分沢山の論文を書いてきたので、それらをまとめて手を加える作業が一昨年から去年秋にかけて続けられた。

なにも学生にならなくても論文を提出して学位申請すれば事は済むのであるが、その論文をまともに審査できる大学がどこにあるかと見れば愛知学院以外に考えられないのが実情であった。
   
そして、愛知学院であれば指導を受けてもお釣りが来ると思える教授がいるのであった。週に1日、休館日の月曜日には欠かさず通い、何かしらの発表や話題提供をしてきた。それはそれだけで充分に実り多い経験であった。

指導教授は長く瀬戸窯の研究を続けられ、10年前に愛知学院に移った同世代の研究者である。したがって、いつも遠慮がちに対応していただいちゃったりするのであるが、常に僕の先を歩んでいるというのが印象であった。
   
学位論文の提出から書類作成まで、随分集中力に欠けてきた老学生を丁寧に指導していただいたものだ。あとは学位授与の式典を待つことになるが、論文は今年度から大学のHPにpdf形式で公開することが義務付けされている。さらに1年以内に紙媒体での公表も義務付けされており、とりあえず自費出版とする予定だ。大きな山の頂上は越えた。たぶんこれで大きな区切りとなる。まあ、上々のあがりということかな。  
 
今さら博士号を取得してどうなることもない。どこかの大学に迎えられることもないのだが、自分が長くかかわってきた研究対象が、学位に値するものであるということの確認がしたかったというのが本心かな。

それだけに、ここまで来るともう達成感が満ちてきて、これからは違うフィールドを模索したいという欲求に駆られる。さてさて何処に進むべきか、けっこうやりたいことが多くて困るのだった。
 
 2005~2012  常滑レポート index

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