立 春 |
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2005~2010 常滑レポート index |
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大寒が過ぎて太陰暦の元旦が近い。旧正月だ。そして、一週間もすれば立春となる。春は名のみの風の寒さを感じる頃だが、梅の便りがどこからともなく届くようになるのを想い描くだけで、なんとなくうきうきとしてくる。 | |||||||||||||||||||||||
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設立50周年を迎えた陶芸研究所と30周年の民俗資料館が、この春から統合して新たな研修棟を加えての船出となる。ここに至るまでの議会説明やら検討会やら、業者選定、建設工事、地鎮祭、周辺住民からの苦情対応、さらに予算作成とカリキュラム作成、新規研修生募集などなど、よくまあやってこれたものだという感じだ。 | |||||||||||||||||||||||
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それも、現在進行形の研修生を抱え、資料館の展示企画もまわし、おまけに大部な県史の編集作業を兼ねて来たのだから、自分で自分を褒めてあげるしかない。そして、この調子で新しい年に向おうとしている。 | |||||||||||||||||||||||
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常滑市民俗資料館 |
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研修生の選考に向けて、徐々に応募者も集まってきている。芸術の世界、才能をいかに開花させるか。何に向って努力していくか。とりあえず焼き物の世界でそれをするにおいて常滑というフィールドは悪くない。 | |||||||||||||||||||||||
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しかし、この界隈に埋もれていたらだめだ、ということもまた確かだ。ここをベンチとし て各地に出張っていく人材をいかに育てていくかだと思う。エントリーしてくる連中もかつ てのように若者ばかりではない。 それだけ、やりたい事に焦点が絞られているとも言えるのだから、できるだけの手助けをしようと思う。時代は逆風が吹きまくり、厳しさは増すばかりだが、そういう時だからこそ本物が生まれる確率も高くなる。 |
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名古屋での編集会議を終えて都心のギャラリーで個展開催中の近年の修了生に会ってきたのだった。焼き物は作品の素材の一部として、穀物や流木や蜜蝋などを組み合わせた自分の世界の提示は、心地よい空間であった。 そして、この作品を都心ではなく木漏れ日のまたたく森の中とか、砂浜に遊ばせてみたらどんなになるだろうかと、作品から別のイメージが広がってくる。また、そんな試みをしようと企んで埴物作品を1点購入。作品が手元にくるのを心待ちにしよう。春は近い。 |
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