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今日は、意を決して Mushikui-Zushi の彫の作業に入りました。

古文字を書くときも同じなのですが、 Mushikui-Zushi の彫の作業も尋常でなく集中しないと良いものが出来ないというプレッシャーがあるので、どうしても先に延ばしたくなる傾向があります。

作業の始まりは、丁度相撲で言えば「仕切り」の様な心理状況です。それは、少しずつ、少しずつ気持ちを高めて行いって、高揚した気合が最高値に達した時「よしっ!」と始めるのが常です。なので、そこに至るまでが大変です;;その辺をうろついたり、どうでもいい用事を見つけたりと、挙動不審なセレモニーをこなしながら気分を高めていきます。

始めてしまうとプレッシャーから解放されて意外に楽しいのですが、始めるまでが大変です;;
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Mushikui-Zushi 彫の工程........途中です
元々、このデザインはシロアリの「虫食い」からインスピレーションを得たものです。30年ほど手掛けているうちにデザインも自律し始め、始原当時のイメージから自由に飛翔していきます。途中「書」からイメージを重ねることもありましたが、今では古墳の遺跡痕に近付いている様でもあります。

太秦古墳群









仙台郡山官衙遺跡群
遺跡も素晴らしく美しいのですが、そこにはある必然性というか、凹の陥没跡の出来た必然による整合性があります。それには適いません。なので、例えそこからインスピレーションを得たとしてもデザインとして自立していかなければなりません。単なるアナロジーだけでは意匠には昇華することは出来ません。もう一手間掛けて醸造発酵する必要があります。

でも普段そう言ったことを考えて制作しているかというと、そんなことはありません。無意識に制作していて、後付けでそう説明しているに過ぎないと思います。人間のイメージは「自律的」なので、放っておいてもオリジナルのイメージから限りなく離れて行く指向性があります。それは、丁度ピカソがアフリカ美術から霊感を得るように、そして俵屋宗達が桃山文化を手本とするように、そのオリジナルから離れて独自性を生みます。










赤坂今井墳墓跡
前回「朱」のところで引用したかった画像が↑です。古墳の埋蔵施設の遺骨の下に魔除けのために塗布したものと思われます。



ちょっと話題が逸れました。

Mushikui-Zushi の彫は、彫刻刀ではなく大工道具のトリマーですが、昔の道具で言えば鑿や特殊鉋にあたります。現代は、いちいち鑿や鉋でミゾを彫るような悠長なことはやってられません。僕自身は、悠長な作業を好んでしているのですが;;現代の鎌倉彫を提示するとしたら Mushikui シリーズのような表現になると僕自身は考えて制作しています。

彫刻とは、言って仕舞えば凸と凹の表現です。このバリエーションでどこまで表現が可能か・・・・というのが現代鎌倉彫のテーマになります。
水曜日、彫が終わりました。オリジナルのデザインが銀座 ギャラリー厨子屋さんの web site にアップされているので、あまり大きくデザインを変えることは出来ません。なのでほぼ同じ構成で仕上げていくようにしています。

でも作り手としては、全く同じ図案は詰まらないので、少しずつ良くなる方向で変えるようにしています。初めての制作から約十年ほど経つので、段々構造が複雑になって行っているように感じます。こういった意匠は、装飾の範疇に入るので、そこには隠れた法則性が錯綜と重層的に織り込まれることで深みが増します。


70’年代の終わりから80’年代の初めに掛けて、日本では、ミニマルアートの限界から「描く」ことの復権が叫ばれ、これも欧米からの流れですが、新表現主義(=ニューペインティング)という装飾的というか、とにかく理屈抜きに描きまくる表現が台頭しました。この流れは今も続いていると言えます。

勿論、ミニマル的な表現は、日本古来から綿々と続く「侘び寂」と重なり、今やベーシックな表現としてスタンダードなものになっています。工芸で言えば、民芸調で素材を前面に出し、簡略化した、表現者の顔をあまり表に出さない表現がこれにあたるでしょうか。僕自身もミニマルは好きなので、こういった作風のものを作るのは得意です。ただ、経済合理性から言って”装飾”は退却せざる得ないのも確かなので、鎌倉彫出身の僕としては敢えて手間の掛かる表現を捨てずに通しています。

すすきの山肌..........嘗て、この地の茅葺屋根に使うため群生させたと言われています
いよいよ、ムロのコンディションを整えるのに難儀する季節がやって来ました。外気温が10℃より低くなると漆の乾きがガクンと落ちます。おまけに乾燥注意報が出るほどに湿度も下がるので尚更乾かなくなります。併行してムロに設置した電熱器を使うようになるので、電気代は春秋の倍に跳ね上がります。


長年の経験で電熱器の上に載せる容器は、色々試しましたが結局ヤカンが一番です。但し、熱源のニクロム線からヤカンの底までの距離で湿度の調整をしなければならないので、勝手が分かるまでが大変です。ここ但馬でワンシーズン経ったことで、凡その検討がついてきました。


歳とともに免疫力や基礎的な抵抗力が落ちてきているのを実感して、今年はインフルエンザウイルスの予防接種を受けました。¥4000は痛いのですが、寝込んで時間を無駄にすることを考えれば安いものです。仕事中もまめに上着を着たり脱いだりして調節し、風邪をひかないようにしています。

今日は、離れの仕事場の外壁が大分痛んできているので、その修繕のための化粧材を鉋をかけて製材したり寸法を整えたりし、明日のペンキ塗りに備えました。ずっと気になっていたのですが、来週早々に、銀座の厨子屋さんと石川画廊さんが大挙してみえるので、これを機会に多少身ぎれいにしようかなと。。

国道9号線
来月は師走です。只でさえ忙しないのに総選挙だそうです。メッキが剥がれかけて来たアベノミックス ですが、デフレの脱却は勿論、そのために必須の賃上げは、一部の大企業と円安による差益で潤う業態のみ。

みなさんは日本に中小企業がどれくらいあるかご存知でしょうか?
なんとその数は約430万社、日本の企業数の99.7%、雇用の約7割を占めます。このデータだけからみても、中小企業こそが我が国経済の屋台骨であることがおわかりいただけると思います。
........................中小企業庁HPより


ということは、日本の大多数の方々は中小零細企業に勤めている訳ですから、実質賃金は上がるどころか下がっている訳ですので、デフレの脱却などあり得ません。そして、この構造は、80’代から変っていませんし、グローバル化が加速しているので尚更顕著になるばかりです。日本経済は、トヨタの様な、ほんの一握りのスーパー優秀な企業が、平均値を思いっきり引き上げているというのが実態です。


輸出企業が儲かると、上流から下流へと利益が浸み出て「トリクルダウン」と呼ばれる波及効果が現れたのは昔の話。今や企業は、生産拠点を外国に移し国内は空洞化しているので、安倍さんが言うように時間差で末端まで好景気が循環することはありません。それでも消去法で自民党が勝つんだろうな~一番被害が少なそうだもん。震災のダメージを一手に引き受けた民主党は、立ち直れそうもないし。。困りましたね。
 
みなさん70㎞/h位でぶっ飛ばしてます;;
 ここ但馬の様な田舎は、先ず景気が良くなることはあり得ないので、少しでも生活しやすくするには、毎日の基礎的な生活費を出来るだけ低く抑えることが得策になります。

なので政策として一番効き目がありそうなのが、軽減税率の導入、そしてガソリン税と消費税、それに環境税をトリプルタックスとして取ることを止め、少なくともガソリン税をこの時期抑えること。更に高速道路の無料化でしょうか。首都圏までの輸送費は突出してますので。

でも、一番既得権益が大きい分野なので一番難しいことも確かですね。