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先週の水曜日、お隣養父市大屋の「うちげぇのアートおおや」に出掛けた。昨年に続いて二度目。

お隣と言っても山奥で遠~いです;;;

水曜の夜は、大屋の近くの関ノ宮というところまで出掛けフットサルを楽しんでいます。なのでこの日は午後「うちげのアート」を観た後でフットサルに出掛けることにしました。

大分土地勘もついてきたのでカーナビのない軽トラで出掛けました。ちょっと不安なので途中スマホの google map で確認しながらのドライブです。無料の高速が使えるので養父市まではあっという間です。それだけに高速を降りてからが、長い;;。田舎に住む僕が言うのも何ですが、ほんと田舎です♪
 
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嘗て養蚕業で栄えた地域で、今でも当時の三階建ての家屋が保存されています。もちろん三階は、お蚕さんの部屋です。


アートのイベントなのですが、作品の画像がありません;;。でも表現への熱気は伝わってくるので今年も楽しみにしていました。

大屋大杉地区の戸数は102戸で、たったの350人の住人で、このイベントを支えているのは見事です。
W-CUP いよいよ決勝を残し一試合のみとなり寂しいです。

ちょっとフリーズしていました。申し訳ない。


アート展と言えば、昨日僕の大好きな絵かき石井岳君のお母さんからメールを頂きました。恒例のアトリエ jet’s 展が麻布十番gallery で開催されるということ。以下↓文面を紹介します。

岳たちの作品展のDMをお送りしようと思いましたら

東さんの新住所がわからず…

メールさせていただきました。 

ギャラリーのサイトを添付しておきます。

 ↓アトリエjet’s展

http://azabujuban-gallery.com/wp/?p=1708

 岳は しばらくお休みしておりました絵画活動に

4月から復帰してのびやかな色使いで また制作しております。

DMでは、下の段の 右から3つめ…オレンジ系の作品がそうです。

追: 東京都美術館で 7月26日より 「楽園としての芸術」 がはじまります。

   しょうぶ学園と アトリエ エレマン プレザン(ダウン症のプライベートアトリエ)

   の展覧会です。 

   知り合いも多く 岳も体験入学したところなので

   今からワクワクしております。

遂に「しょうぶ学園」も、首都東京は美術のメッカである都美館で発表の場を持つことになったようです。

数年前、鹿児島での個展の際、white galleryのオーナに現場を紹介され衝撃を受けました。それにしても AXIS galleryやSAVOIR VIVREでは、十年以上前に「しょうぶ学園」を紹介していたのですから先見の明があったといいますか流石です。



今「しょうぶ学園」は、僕らに様々なテーマを投げかけます。それは「人間とは何か」と「表現とは何か」という根源的なものです。 

by Gaku Ishii
お馴染みの石井岳君の作品です。傑作です。



僕の住む町にも和生園(就労継続支援B型)という様々な障害を持った方々が利用する就労型施設があります。いつも僕が落書き錫研き折敷などの磨きをお頼みしているところです。今日も銀座 ギャラリー厨子屋さんのオーダーのMushikui-Zushi を仕上げて送ったばかりですが、その厨子の錫の磨きを園の利用者黒川君に担当してもらっています。



実は、この秋に新しい施設を開設し、そこで幾つかのアイテムを用意するのですが、新しいブランド立ち上げのために僕も協力させて頂いています。それは、数年前鹿児島での個展の際受けた”鹿児島ショック”で刻まれた「しょうぶ学園」の活動が、唯一しょうぶ学園のみの営為ではなく、同じ条件を持って生れ落ちた人たちに環境さえ整えれば同じように素晴らしい表現が成立するし、またしょうぶ学園の理念は、しょうぶ学園のみに留まるものではないことは自明であるとの認識からです。

しょうぶ学園を権威化するのではなく、その理念と運動を普遍化し、各地域に存在する「障害者」として括られる人々を、経済的にも実存を満たすという意味でも、僕ら健常者とのコラボで、その自立と自由度を上げるということが、今しょうぶ学園が担っている役割の一つだと僕自身は考えています。

by Kurokawa
そもそも僕らは、ダウン症が何たるか、そして知的障害が何たるかをほとんど解明できていません。

社会の変化で晩婚化が進み高齢出産によるリスクが高まり、それに伴って新出生前診断を受ける妊婦が増えているという。今までは流産の危険が伴う羊水検査による出生前検査しかなかったのが、新しく生まれた検査法は血液検査によるもので、その簡便さと安全さが検査のハードルを下げたようです。

本来、社会がハンディーを持って生まれてくる障害児を手厚くサポートするのが理想ですが、残念ながら現実はそうなっていません。だとすると、出生前診断をする妊婦や家族の判断は、非倫理的だということで責めることは誰もできないと思います。

僕が縄文時代に人類の理想形を見るのは、障害者も天寿を全うしていたという事実からです。それは縄文人の墓地から、健常者と同じような年齢まで歳を重ねた障害者の人骨が、数多く出て来ている(「送りの考古学」より)ことによります。

by Tanaka







by Paul Klee
こういった、人類が最後に残す課題(この言い方は故吉本隆明氏が使ったものです)で、現在最も高次な対応が出来ているのが、キリスト教を始めとする宗教がもつ思想というか理念ではないでしょうか。つまり、”神の意志で生れ落ちた人間は、全て神の下では健常者・障害者を問わず平等だ”という実践的理念です。残念ながら、これを超える思想は、未だ近現代では生まれていません。



僕は無宗教の立場をとりますが、宗教にはある親和性を持ちます。なので、いつもひょっこり見える「ものみの塔」の方にも、こちらから質問をぶつけたりしています。もちろん、盲目的に盲信している方は、ちょっと話せば分かるのであまり深入りはしませんが、何処か疑いを持ちつつも人間を超える何かがあるのでは・・・という観念を持つ方には、何故か親しみを覚えます。

by Tanaka
アート、あるいは美術という表現は、色や形をまさぐりつつ進めて行く行為です。作者は、その表現が、これで良いといった飽和点で筆をおきます。そこに描かれたものは、作者の意図以上の「何か」を含みつつ、あるいは作者の意図を超えた「何か」を含んで成立します。そして、その「何か」の中身は、ほとんど解明されていません。ただ、人は描かれた色や形を視て心が動くという事実を残します。



この「何か」の中に、言葉による説明から漏れるものがたくさん含まれているように思います。それは言葉では拾いきれない何かです。

「言語の地平が世界の地平だ」 、つまり「語りえないことについては人は沈黙せねばならない」と言ったのはヴィトゲンシュタインです。でも、世界は語りえないことの集積の様に思います。特に美術と言う表現は、言語化できない何かを、形や色に代えて可視化することです。そこには伝えたい何かがあります。
 
by Tanaka
ここに紹介している Tanaka さんは、和生園の利用者の方で黒川君と同じ26歳の女性です。未だお会いしたことはありません。園のスタッフの方が絵具等絵を描く道具をセッティングし自由に描いてもらっているということでした。その画像をメールで送って頂いているのですが、毎回びっくりするような色使いとフォルムに衝撃を受けています。

スタッフの方のお話では、先ずおもむろに3色の絵具を混ぜるところから始まるそうです。普通絵具を混ぜると濁って汚くなるのですが、 Tanaka さんの場合は全く違います。その色調は重厚でありながら、どこか気品を備えています。

一目見て Tanaka さんの描いた絵と分かることから、その色調はある合意点というか、飽和点があるように感じます。でないと毎回違った色調が出るはずです。各個人が持つ色調は一生変わらないということですので、意図しなくても真摯に画布と絵具に向き合えば、毎回一定の色調を描くのが人なのかも知れません。

Tanaka-dot
Tanaka-dot と僕が名付けた絵が上 ↑ の画像です。これは一部分をアップにしたものですが、よく見ると水彩画の特性である「滲み」や「垂らし込み」といった高度な技法が効果的に使われています。素晴らしいの一言です。

今これらを使って、小さなアイテムや紙袋、そしてトートバックを試作してみたいな~と思案中です。きっとお洒落で素敵なアイテムに仕上がるだろうと、今からワクワクしています。あとは予算でしょうか。

きっと成功すると思います。
 
兄と妹..............大屋町
 
「うちげのアートおおや」から大分遠くに来てしまいました。遅れましたが「うちげ」とは、”我が家”という意味だそうです。そして、僕の住む山東町より間違いなく山奥だと思うのですが、そこには毎回小さな幼児が、清流が流れる側溝や道端で楽しそうに遊ぶ姿が見られます。僕の住むご近所では全く見られない光景です。とても羨ましいと同時に、どういった工夫があるのか知りたくなります。


アートには、言葉では言い表せない大きな力があるようです。。
     
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