やっと夏らしくなってきました・・・って、既に立秋ですヨ;;;


何だかすっきりしない、腑に落ちない天気が続きます。

本日も、どぶろくを呑みながら更新です。個展も済み比較的時間がありますので Today's image ばかりに偏って更新してきましたが、たまにはToday's working で現在進行中の作業風景をお伝えしなければと更新中であります。



先日、仕事を手伝っている長男に言われました、「お父さんは、仕事をあれこれ広げすぎて収拾がつかないことになっている・・・・」・・・ってやんで 生意気なこと言いやがって、半人前の使用人を使うのは大変なんだ、ベラボーめ@@@



タコ社長は大変なんです;;;不当たりが出ないよう町の信用金庫からお金を借りたり、利のない仕事でも無いよりまし・・・・と赤字覚悟で請け負ったり。。
Today's working index
08/10 立秋
 彫り
Mushikui-Ju 
新しい丁番
古いレンズ
うるし
緑青
年の瀬の仕事
文字入れ
研ぎ
彫り(瓢箪
『蓬莱厨子』/瓢箪
立冬
新椿梅重
蓬莱厨子
古典椿紋香合
PCダウン
『落書き錫研きBan』
鎌倉彫・・・(2)
鎌倉彫・・・(1)
新厨子を支える工人
白川辞書修理
ニューヨーク店オーップン
摺り漆
SAVOIR VIVRE 個展前
「羊の眠る丘で」
 自然石
伊豆山「蓬莱」
刀鍛冶
鎌倉彫
「線」について
巨匠 白川 静
新厨子
頂き物
個展間近
新しい鎌倉彫
町内会
すし椿椀
修理
叩き鑿

Home index

「布着せに錆び付け」
愚痴は、この辺にして・・・・・っと、昨日の仕事は布着せの上に錆び付け。2.5mのテーブルを一気に錆漆(砥の粉+漆)を塗り上げるのは可成り技術がいる。



僕の錆漆は、普通の錆漆とは違って漆がきつい、つまり漆の込みが多い。その分強度は高くなるが、手早くさばかないと次に漆を配る重なる部分が分離し光ってしまう。気合いを入れて一気に篦で薄く延ばし広げなければならない。



この仕事を30年以上続けている。長年使い続けている古い篦が大分短くなってきたので、新しく買い換えようと日曜大工センターに出掛けたが、売り場から大きな篦は消えていた。専門店にも問い合わせたが取り扱いはないという。塗装という作業の進め方も時代とともに変化していて、機械化も進み使う道具も大きく変わってきている。

「金 篦」
以前使っていたプラスチック製の篦は諦め、18cm幅のフッ素加工された金篦を求めた。可成り幅広だが使い勝手はいい。正しく「大は小を兼ねる」。天板の全面を塗るのに、所要時間は15分もないだろう。2.5m幅の天板を一気に塗り上げた。



身体全体を使い、汗をかきながらやる仕事は格別だ。表現したいという欲求と、それを現実に移す具体的な作業を身体で表現するというということが、深い充実感を満たす所以だと思う。



「何故、この仕事を選んだんですか?」という問いはよく聞かれる。ちょっと前にも、息子の同級生から今の仕事を選んだ訳を聞かれたことがあった。その時も同じく応えたと思う。三十年間そう応え続けてきた。それは、「身体を通して作業し、その進行過程が目で追える(確認できる)・・・そんな仕事があったら一番生な自分を確認できて理想だ」と。



この姿勢は今も変わらない。

(下地段階の木地)
今、新しい彫りの入った椀を仕上げている。


「彫り」という作業も、絵を描くということに比べ身体性に寄るところが大きい。筋力を使って肉体で表現する行為だからだ。それなりに鍛えられた筋力を持たないと満足に彫ることは難しい。
僕は未だに両手をおむすび型にした腕立て伏せを50回近く出来る。恐らく、若い連中でも10回できれば良い方だ。左手で器物を押さえながら、右手で彫刻刀を握って柄を彫るには、普段使わない筋肉が鍛えられていないと思ったように彫ることは出来ない。真っ直ぐの線を真っ直ぐに彫るには、それなりの筋力と、それを自在に操る訓練が必要になる。身体イメージと実際の動きを修正しつつ作業を進めていく方法論が、ある意味スポーツにも似ている。

「古典紋彫椀」
Today's working index
08/10 立秋 
 彫り
Mushikui-Ju  
新しい丁番
古いレンズ
うるし
緑青
年の瀬の仕事
文字入れ
研ぎ
彫り(瓢箪
『蓬莱厨子』/瓢箪
立冬
新椿梅重
蓬莱厨子
古典椿紋香合
PCダウン
『落書き錫研きBan』
鎌倉彫・・・(2)
鎌倉彫・・・(1)
新厨子を支える工人
白川辞書修理
ニューヨーク店オーップン
摺り漆
SAVOIR VIVRE 個展前
「羊の眠る丘で」
 自然石
伊豆山「蓬莱」
刀鍛冶
鎌倉彫
「線」について
巨匠 白川 静
新厨子
頂き物
個展間近
新しい鎌倉彫
町内会
すし椿椀
修理
叩き鑿

Home index


page top
まだまだ彫ってみたいものがたくさんある。



松ぼっくり、桃、大根、南瓜・・・・どれも彫りに最適な形をもっている。

ただ、今の自分の置かれた状況では失敗が許されないので、実験的な試みは抑えている。外れのない図案を厳選しなければならない。
というわけで、盆明けには彫りのある椀を店頭に出したいな〜と願いつつ、この休みをどう有効に使おうか思案しつつ、のんびりと更新を進めている台風が気になる今宵です。