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essay +column+
2009 & 2012 Today's image index
「愛と暴力」.................. 固くて深いテーマにも拘わらず多くのアクセスを頂き、ちょっと意外で驚いています。感謝。


3.11震災後、ガクンとアクセス数が減った。日本人全員が身の凍る想いをしたわけだから無理もない。でも、昨年の秋口辺りから大分回復し始め、ここに来て震災前に戻った感がある。多少アベノミックスへの期待から気持ちに余裕が出て来たのかも知れません。「景気」は実態と言うより気配ですから気分が重要です。



ところで、今回は上野の東博で開催されている「王羲之展」の報告をするはずでしたが、いろいろありすぎて未だ出掛けられずにいます。今週は、 MRI 検査結果の診断がありました。いえ、週一のフットサルだけなんですが膝に水が溜り続けていて治りそうにありません。そこで根本的に手術も辞さず回復に向け取り組んでみよう!と思ったまでは良いのですが、検査をしたあとの診断では・・・・・「恐らくサッカーのやり過ぎで、膝の軟骨がすり減ってほとんどありません」だと。。確かに、この歳までマジでサッカーを続けているとすると経年劣化以上のダメージはあるよな~と納得.....してません;;
昨年の夏から横須賀フットサルパークというフットサルコートのクリニックにお世話になっている。クリニックと言っても特段膝の治療を受けるわけではありません。元ベルマーレフットサルチームのプロ選手だったコーチが、基礎的なスキルを上げる指導をしてくれるのです。


僕は、以前(15年以上前)多分神奈川県で一番古いフットサル場(藤沢ミズノフットサル)で初めてフットサルの手ほどきを受けました。当時は、フットサルなどと言うネーミングも一般的にはなっておらず、フットサルって肥えた霊長類?・・・てなもんでした。


やってみるとサッカーと違って五人制でコートも狭く、選手同士の距離が近いので、まずボール扱いのテクニックがないと話にならないのです。必然的にテクを上げるよう努力するようになります。そうすると益々テクに磨きを掛けようとします。面白いのは、サッカーよりアーティスティックなプレーや、美しいプレーをすると、周りから厚く熱くリスペクトされます。これが堪りません♪    

お気に入りのフットサルシューズ(体育館履き)

正式名称:パウリスタ 2.0 ゲームス ダンデライオン×チリペッパー............であります。。
この横須賀フットサルパークですが、コーチが次男の高校の先輩です。そして、このコーチ(石川 貢)のお兄さんが、何を隠そうFC東京の現役プレーヤー元日本代表石川直宏であります。横須賀では「石川三兄弟」と呼ばれ知る人ぞ知る存在です。三男は、僕の息子と横須賀シーガルス・ジュニアユース、そして逗葉高校と一緒に汗を流した仲です。


コーチによって、こんなにも違うものかと驚くほど指導の内容と質は違います。余所と比べちょっとハードですが、目に見えて上達するのが実感できます。昨日の川崎であったシニアのフットサルの練習で、僕は何点とったか忘れるほど点をとり、メンタルを含めレベルアップしているのが実感できました(お陰で膝が腫れてます;;)。


おまけにレッスンを受けるメンバーの人間的質も高いのです。つまり雰囲気がフレンドリーでインテリジェンスがあります。フットサルの人口構成は、20代30代が中心ですから普通、僕みたいな爺が参加すると露骨に嫌な顔をされたりしますが、ここは違います。女子が多いこともあるかも知れません。率先してボールやトレーニング器材を片付けたりする姿は、余り余所では見られない光景で爽やかです。

恐らく33才の若い経営者の目指している理念がしっかりしていて、理想も高く設定しているためだと思います。それに呼応するようにコーチの情熱も質も頭抜けています。


藤沢・鎌倉・金沢八景・マリノス・横須賀佐原他何カ所かでレッスンを受けましたが、それぞれ良いところもありますが、中にはおかしな危ない奴が混じっていたりするところも少なくありません。ここは雰囲気を含めちょっと別格でしょうか。何しろこの横須賀フットサルパークのトップチームは、昨年、神奈川県フットサルリーグ1部で3位の成績を残しました(ずっと1位をキープしてたんですが、終盤失速してしまったのが惜しい)。

川崎東扇島グランド
「僕の地域」は、地元逗子は勿論、お隣横須賀から川崎までと守備範囲はかなり広いです。どちらもサッカー絡みですが。。どうして川崎なのか・・・・・と聞かれると即答は出来ません。どういう訳か川崎とは縁があります。まだ作家になれるかどうか先が見えなかった若い頃、川崎港の日立造船で船底に潜り、ヘドロすくいのアルバイトをしたこともありました。そんなことも関係しているのかも知れません。あの下町風で気取らないところも好きです。


先日の川崎市幸小学校体育館でのフットサルのあと、メンバー数人と吞みました。町の雰囲気がそうさせるのでしょうか、つい時間を忘れてしまい危なく終電に乗り損ねそうになります(これしょっちゅうです;;)。



ここに来て川崎のイメージも相当変わりました。むかしは、川崎喘息だの駅にたむろするホームレスだのと臨海工業地域特有のダークなイメージがありました。昨年の全国市民オンブズマン調査の統計で、川崎市は情報公開度が全国2位だったことは余り知られていませんし、僕の所属する川崎のシニアチームのメンバーも、そのことを本気にしません。今、川崎の実相は、クールな街へと大きく変貌を遂げています。

対岸の東燃
それもその筈、東京の隣に位置するわけですから、ここに居を構えれば都心に通勤するのに、これほど利便性の高い所は他にありません。

確かに逗子はイメージは良いですし住み心地も申し分ありません。でも、都心まで2時間近く掛るのは、生涯統計をとったら相当なダメージだと思います。埼玉の与野に住んでいた頃、僕の親父は、永代橋の住友倉庫まで3時間位掛けて通勤していたわけですから、出勤、そして退社し帰宅するのに使った通勤時間は6時間。一日24時間しかないのに通勤に一日の1/4を使っていたことは何ともしんどく気の毒でした。僕は絶対にサラリーマンにならないぞ~と、その時決めたように思います。

京浜運河 川崎港
今までの概念で言うと、「地域」とは自分の生活する物理的な距離内のこと・・・・・ちょっと硬い表現ですが、そんな感じでしょうか。でも、今は大分地域のイメージが自分の中で変質してきています。単に自分の日常を支える物理的な距離を地域と呼ぶのではなく、物理的な距離を超えて逼迫した問題とか、頻度高く大切な問題をやり取りできる知人との空間(場)を地域と呼びたいところです。



例えば、常滑は、僕にとってある意味地域と言えます。もう30年も伝統工芸を中心とした世界の問題をやり取りしている、元常滑資料館館長の晴鳶堂こと中野氏との関係も、僕の中では遠い愛知県のことではなく心理的には「地域」として捉えています。従って、常滑の空洞化は他人事とは思えません。



昨年、吉本隆明さんや中沢新一の著作を通して、日本語の起源や日本の神々の起原など、このページでは固すぎて紹介できないほど深い話が出来る63才のマラソンのアスリートのお医者さんとネットを介して知り合いになった。僕自身、この歳になって吉本さんや中沢新一、小林秀雄、そして宮沢賢治の話を共有出来る知己を新しく得ることが出来るなんて正直考えていなかった。



このお医者さんと知り合いになった切っ掛けは、昨年受けた心臓の手術(カテーテルアブレーション)の後、激しいスポーツであるサッカーと持病である不整脈とどう付き合ったらいいのか悶々としていたとき、同じ手術を受けて(二度も)、その後もフルマラソンに月一ペースで参加しているなかで、トレーニングやマラソンをどう持病と折り合いを付けて続けるか、実体験を通した様々な事例をブログ(夕陽のランナー)でアップされていたところに僕がヒットしたことだ。途轍もなく幸運な出来事でした。

僕の膝の MRI 画像
今では、手術の成功で不整脈のことから離れ、もう一つの持病?膝に水が溜ることまで相談に乗って頂いている。今朝もバリ島での仕事(先方の医療機関との会議?)で、「バリの病院と東京の医療機関をネットでつないで、それこそ東さんの送られたような精密画像をやりとりしてディスカッションするという遠隔医療の一端です」・・・というメールを頂いた。当地で僕の膝の画像をセカンドオピニオンとして使ってもいいかという内容もおまけに付いていた。もちろん大歓迎ですと伝えました(もし無料ならば・・・という断りを入れたところが寂しかったです;;)。



こんな風に、「地域」という概念は、元々コミュニケーションの取り方と、その内容のことなので、インターネットや IT というテクノロジーの発展は、物理的な距離を超えて「地域」という概念も変えたように思います。



先日珍しく帰ってきた息子に「最近、60代でフルマラソン3時間台で走るお医者さんと知り合いになった」と伝えたら「そりゃー父ちゃん化けもんだよ。総(息子の親友で高校時代、神奈川県選抜に選ばれた強者)だって、この前出た大会で4時間台だったんだぜ;;」ということ。そうなんです、このお医者さん、自己ベストは60歳の時でタイムは3時間25分というから息子の言うように”化けもん”です。先日、先方にそう伝えたら、もっと美しい例えを欲しかったようでした(済みませんでした m(_ _)m)



今、ネットは僕にとって明らかに「地域」になっている。お隣のおばさんより余程深い繋がりがあり相互にサポートしあっていると自負できる。このところ WEB 診断等一方的に実際的なサポートを受けているので借りを作っていますが;;それでも、彼がEnglish Haiku を試みる中で、日本語の語源と英語の語源の違いから「シラブル(連続する言語音を区切る分節単位の一種)」の存在に引っかかっていたようなので、ならば・・・と吉本さんの「母型論」を紹介したところ甚く感激して頂いた(名月や:吉本隆明さんとシラブルについて語る)。

五霊神社 大銀杏
地域の空洞化が叫ばれて久しい。それは致し方ないところもある。それは、毎日の生活の中で中心的な場が、どうしても自分の住んでいる物理的な近しい”場所”ではなくなっているところが大きい。治安ひとつとっても、ご近所の目より”吉田さんの目”というか警備会社の目を当てにしてしまうのが現代だ。こうなると互助会的にご近所で、お互いがお互いをサポートすることがなくなり、結果として地域は空洞化してゆくことになる。



そうは言っても、ご近所は大切だ。でも、間違いなくご近所付き合いはほぼ無いし、積極的に挨拶を交す方も少ない。明らかに空洞化している。ただ、こういった状況は拙いんじゃないか・・・・と皆さん気付き始めている。切っ掛けは 3.11 だろう。天災のような人為では如何ともし難い事態に出ッ喰わすと、やはり人はご近所を大切にしなければと必然的に思うようになる。



と言うことで来週、地元というか三浦半島全域の歴史に詳しい地域の語り部の方にお会いし逗子の歴史を中心に取材?です。


長くなりました。地域のことは、これからも積極的に触れていきたいと思います。

では、では。。
   
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