| 落書き厨子 |
![]() (photo by Zushiya) |
| 錫高蒔絵の手法を使った『落書き錫研きシリーズ』の一環です。 |
| 厨子内部 棚図面 |
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| 扉を閉じた時の全体が「オブジェのように」見えて、日常の中に静に佇んでいるように.................. ...........というのが、この作品のコンセプトだったので、外見はモダンで通した。でも、扉を開けた途端に、僕らの古層にスッと入っていけるような空間を是非演出したい・・・・・そんな願いから、右と左に明確な偏り(意味)をもたせました。 『右』は、所謂「ケ」として日常の雑多なものをしまえる空間。 『左』は、「ハレ」として非日常の遺品や法事に関係するもを置ける空間。 右の扉を閉じると「ハレ」だけで使えるようになり、そのため、中心の珊を左の扉の幅まで広げてあります。 |
![]() (open.........photo by Zushiya) ![]() (Extra box) |
| 一番密度高い空間としてExtra box を設置。バックには箔を貼りました。この箔ですが、ずっとずっと昔から。やってみたいことがあったのです...............。 鎌倉彫の修行当時、僕は毎日、美術書を睨み、たくさんの国宝の仏像を目で追っていました。ある時、不謹慎にも仏像本体ではなく、その背後に金屏風のようにあった後背の『疵』に目が行ってしまったのです。 「なんて美しいんだろう.......」。 ほんと不謹慎なのですが、恐らく清掃時に、仏像本体を移動する際、うっかり出来た疵の重なりなのでしょう。そこには、鋭く引っ掻いたような痕、鈍器がぶつかったような痕、そして何かが擦れあった痕などが残されていて、見方によっては、痛々しくもあるのですが、僕は、そこに時間の厚みと、仕方なく付いてしまった『作業痕』を美として感じてしまったのです。これは、もう壁に付いたキズが、イメージとして自律化する象徴的な出来事でした。 いつか必ず『表現』として、このイメージを定着させたい・・・・そう無意識に頷きました。 表現に至る霊感の受容とその表出を、まるで仏教思想の『往還』を地で行く様な軌跡をもって、現代の厨子の重要なところに使われるといった偶然が、ここにはありました。不思議です。 |
![]() (京都 鞍馬寺 毘沙門天) |
![]() (正面..........photo by Zushiya) |
| size:w70×h70×d15.3(cm) 仕上げ:高蒔絵+錆び仕上げ(土と水で粘度状にしたものにうるしを混ぜたもの。本来は下地に使われる)。 < 扉 >:錫高蒔絵 <内 側>:錆び仕上げ <外 側>:布着せ錆仕上げ 本体:MDF MDF・・・微細で均質に粉化された木材を圧縮したもの。 本体の構造が、どうしても木材だと狂いが来てしまうものに使用します。 【音の歪みを抑えるため、高級スピーカー等に使われています】
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