落書き香合 (1981年作)

A面

B面 C面

素材:ヒバ
仕上げ:錆び仕上げ・蒟醤(きんま)塗{引っ掻きの溝に朱漆を入れたもの}
『落書きペーパーウェイト』と並んで出品された香合です。初めての個展でしたので、当時の漆工芸観の中で思い付いたものです。現在は、茶道との関わりがないので、ここ二十年程作っていません。
 
過去において茶道具は、漆芸の世界では表舞台でした。それ故、多くの傑作が残っています。僕自身も過去の秀作をスプリングボードとして「今までにない香合を!」という意気込みで作った記憶があります。この作品以外にも結構たくさん作ったのですが、当時作品の写真を残そうという意識がなかったので残念ながら記録が残っていません。(古文字をつかった傑作もあったのですが.......)。