Mushikui 厨子 (錆び) | ||||||
![]() (hpoto by Zushiya) |
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Mushikui シリーズの一環です。 お重を中心にして、もう25・6年前からこのシリーズは続けています。元々のイメージは、軒下に転がっていた廃材に残された虫食いから触発されたものです。「Mushikui 」と呼称したのは、自立したニュートラルなイメージを喚起したかったためです。 このMushikui シリーズが、多くの方々に支持されているのは、虫食いというデザインもさることながら、仕上げに使った「錆仕上げ」というマイナーで風雅な手法が、現代の生活空間にフィットしているためと感じています。 モダンなようでいて、どこか遠い過去に出会ったことがあるような、そんな既視感が評価されている所以だと思います。「李朝工芸の趣がありますね・・・・・」仰られるお客様がいらっしゃるのも、そういった古層に触れるところがあるからではと思います。作者としては、モダンなコンクリートの打ちっ放しの空間にも耐え、なおかつ日本の伝統を感じるものというコンセプトで制作しています。 |
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![]() ![]() (Mushikui-ju) |
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この度、このMushikui 厨子を銀座厨子屋さんでお求め下さった方がいらっしゃいました。作者としては、自信作でしたが、少し飛びすぎているかな・・・といった不安も多少ありましたから素直に嬉しく思っています。 仏壇然としているのではなく、出来ればお洒落で、普段はオブジェのように、現代の生活空間の中で、そっと息づいているような・・・ という、厨子制作にあたっての基本的なコンセプトを十分納得して頂いたご様子とのこと。制作理念をご理解頂いてとても光栄に思っています。 |
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size:w40×h32×d26(cm) inside:w38×h29×d23(cm) 仕上げ:トリマーにて彫刻した後に錆び仕上げ(土と水で粘度状にしたものにうるしを混ぜたもの。本来は下地に使われる)。 <内 側>:錫蒔絵 <外 側>:布着せ錆仕上げ 本体:MDF MDF・・・微細で均質に粉化された木材を圧縮したもの。 本体の構造が、どうしても木材だと狂いが来てしまうものに使用します。 【音の歪みを抑えるため、高級スピーカー等に使われています】 |
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