古文字椀(鶴亀)


殷墟文字「鶴」 殷墟文字「亀」

size: O14.8× h8.4 cm
finish:錆仕上げ(外)+渋朱(内)
文字部:錫粉(蒔き放し)
木地:栃材

定番の鶴亀椀です。

「亀」という殷墟文字は、今まで一番たくさん椀に描いたと思います。多分千文字は超えているでしょうか。

実は、ここに紹介する文字以外にも数多くの「亀」の古文字があります。発掘された場所や、同じ殷の時代でも幅があるので、かなり形象に違いが出ます。でも、何故かその形はみな微笑ましくチャーミングです。

人類が、命がけで狩りをして食料を確保しなければならなかった頃、亀は、最も危険を冒すことなく捕獲出来た重要な蛋白源だったのではないでしょうか。そして、なによりも長寿(長いもので350年とも言われます)であることが人々から敬愛された所以でしょうか。

因みに、かの有名なダーウィンの『進化論』には、亀は載っていません。それは、亀は、地上に生まれ落ちたときから、あの形態であったので進化の過程を追えなかったということです。つまり、亀は、進化する必要のないくらい完成された生き物と言えるかも知れません(ってタモリが言ってました;;;)。
    
この椀は、東京は神田の和食『面(おもて)』さんで使われることになっています。