彫り:宝相華(古典唐草紋)

彫り部:拭きうるし+α(古色)
その他:油胴摺り


size:φ14 × h 12
photograghed by Hideo Azuma
「宝相華(ほうそうげ)」とは、仏教美術に多く見られる装飾の一つである唐草紋です。普通「唐草紋」は左右対称ですが、ここでは装飾する面積が狭い椀なので、敢えて非対称にすることで画面に動きが出ることを狙いました。平面に文様として描かれた宝相華はたくさんありますが、彫刻されたものは意外に少ないようです。

以前、この彫刻部を緑青で仕上げたことがありましたが、今回は「国会議事堂の議長席の後ろの壁に彫られている彫刻のように仕上げてみたい」と、摺りうるしと油胴摺りで仕上げてみました。彫刻部は古色を付けていますが、よく見ないと分らないかも知れません。