蝶紋三段重

SIZE:(φ)26 cm × (h)24 cm

素材 :栃材・麻布(蚊帳)・錆漆(漆+土)・古代朱漆・呂色漆(黒漆)・その他

(図案型紙)

コメント

 これは25年以上前、未だ鎌倉彫の修業時代にヨーロッパのキュビスムを知り、凸と凹の空間認識から構成されるダイナミックさを日本の伝統工芸にも生かせないだろうか・・・・・?といったテーマの下に考案し、業界の展覧会で賞も戴いた思い出深いデザインです。
 いつかこのデザインを更に洗練させて世に出したいと、虎視眈々とその時を狙っていましたが、「どこか観念的になっているのでは?」といった最近の作品傾向からの反省もあり、今回古典の花紋のリニューアルも加えて再挑戦して見ました。

 凹(マイナス)の彫刻で構成されるデザインは、江戸切り子に代表されるガラス製品には見られますが、日本の彫刻の歴史には無かった表現で、凸(プラス)の彫刻では表現できない洒落た空間が演出されます。

 

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