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  『 人という何かに疲れ花吹雪 』........ 臼田亞浪

「『空間』とは関係付だ」と言ったのは吉本隆明。この考え方を普段の生活に落とすと、「足」を使うことによってひとは、人と人、そして、人とものを自分と関係づけて社会や世界との取っ掛かりを付けるということになる。

コロナ禍の下での自粛の結果、みなが籠もる今、関係付は「足」(オフ会)ではなくオンラインが軸となりつつある。
 
  人類が定住し始めたのが、精々15000~10000年前というから、その間にひとびとの関係性と社会性の基礎が築かれたと考えていい。今とは人口密度が違うので、一概には言えないが、人と人との生活感覚での物理的な距離と心理的な距離も、この間出来上がってきたはずだ。

その「距離」が、今回のコロナ禍で根底から変質することになった。僕自身、未だにそこでの平衡感覚を上手く掴めていない。
 この仕事について45年になるが、籠もるのが商売のようなものなので、「籠もる」ことそのものには特段違和感はない。ただ、コロナ禍以前には、籠もった後に”還る”ところ(オフ)があった。その実、オンとオフの切り替えでクリエイティブさの質を上げるよう努めてきたとも言えなくもない。
この「オフ」が何処なのかが、今ひとつ定まらないので、何気に不安定になる所以なのではと思っている。


おぼろげな雨の匂いと葱の花 ...... 臼田亞浪
葉桜に かな女が 窓の開け放し..... みどり女

僕らは、本当に online で人と人との確かな「距離」を掴むことが出来るのだろうか..... 。いや、この問は可怪しい。コロナ禍と言えども online だけで過ごすわけではない。今まで以上に online でのコミュニケーションが増えるというだけ。その比率の違いに混乱しているのだろう。

もっと基本に立ち返ると、そもそも「自分」自体が一つの幻想体(自己幻想)でしかないのだから、バーチャルな人と人の関係性も、リアルと思っている対面でのコミュニケーションも、一つのイリュージョン(幻想)でしかない。それならば、新たなツールとしてのonline という伝達手段を手に入れたということに過ぎず、選択肢が増えたという意味では良いことなのかも知れない。
 
おちついて死ねそうな草萌ゆる........ 山頭火

COVID19 と共に生きる現在を避けられないのだから、ここはもう否が応でもポジティブに受け入れて順応するしか手立てがない。平衡感覚のズレや違和感は、フィードバックを繰り返して慣れるしかないのだろう。多くの人にとって、このことがストレスになるので、今日日曜日の東京での人手が多いのも最早仕方がない。

ミヤンマーやバングラディッシュ並みのワクチン接種率の日本。そのワクチン担当大臣が、このコロナ禍の中、剣玉に熱中する様をYouTubeにアップしたり、大阪府知事が、新規感染者が900人越えにも拘らず、訳の分からない団扇を推奨したりと、駄目だこりゃ!
こんな状況なので数週間前からフットサルは自粛。これが身体にも心にもダメージを残す。一人練習は好きだし、十分慣れているけれども、この先もゲームが出来ないとなると気持ちの張りが全く違ってくる。

ひとに尋ねようにもひとが遠いので、ここはもっぱらラインかメールでやり取りしている。これはこれで悪くない。けれども何かもの足りない。今は贅沢を言ってはいけないのだけれども寂しいことには違いがない。贅沢なんだろうなぁ。。

そうこうしていたら但馬の頃の知人からメールが届いた。昨日迷惑フォルダを覗いたら2019.12.30の僕からの返事が届いていたので嬉しくなってメールをくれたとのこと。
 その知人は、2019年の2月過疎化が進む山奥でハンドメイドのパンを焼き廃校になった木造校舎で喫茶を委託で運営していたけれども、それはまるで魚の住まない池に竿をさして釣れない魚を待っている様な状況で凹んでいた。
パン屋が出来た 葉桜の 午の風渡る...... 碧梧桐

「魚の居ない池に釣り糸を垂らしても無理じゃねぇ」と、金沢の二十一世紀美術館近くの小さなパン屋さんを例に出して、人口の多い地方都市の様なところでないとハンドメイドのパンを売るのは難しいことを滾々と諭した記憶がある。そして、過疎地にありがちな廃校利用も、そもそも人口減が止まらない地域では、余程突飛な企画を提案しない限り運営は厳しい。

結局、2月いっぱいで閉店し、今はお隣の京都府の外れの家具屋さんが運営する喫茶部を任され、このコロナ禍の中、月百万を超す売り上げだということ。「嘘だろ~」と突っ込んだらトリミングした売上表を送ってよこした💦

凄い時代で、エアレジといってスマホで売り上げが見られるというからびっくり!これはもう誉めるしかない。お見事、あんたは偉い!!
   
コロナ禍の中、本当に景気はマダラなんだなぁと実感。地方はコロナの影響を余り受けていないのか..... 。でも、これも地域によるんだろうなぁと。。

メールも捨てたもんじゃない。いろいろな感情や生活の機微が伝わって来る。

結局いまは、このツールで凌ぐしかないのかなぁ。みなさんも同じ様な状況なのでしょうね。日本では確かな情報を取れないので、3.11の原発事故後の時の様に、確かな情報をドイツやイギリス、アメリカのメディアに頼るしかない。その意味で「一月万冊」の平田さんと安冨歩教授のお話は貴重。みなさんにもお勧めです!

そろそろ芸術新潮『ひらがなの謎を解く』の筆写を済ませ床に入ろうと思います。

では、では。
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