「石川の伝統工芸」HPより
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2009 --2016
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この十二月の一日、金沢卯辰山工芸工房の実践講座に呼ばれ、午前午後と講座を持った。とはいっても、山田節子さんがファシリテーターを務めて下さったので、僕は事前に用意した自前の official web site にアップしたデーターを見ながらのプレゼンというかレクチャー。参加者の皆さんは、この工房というか学校の卒業生か在校生、そして、指導者の方々になる。実質、金沢市が運営する機関で在校生には給与が出るというから何とも羨ましい。

芸大の大学院まで出た方々に、何故僕の様な輩がレクチャーするのか・・・・「何度も脱皮するような変わり者だから」と山田さんが仰るのでなるほどと納得?
みなさん、毛並みのいい方ばかりで何処となく大人しそうに見えるところから、鎌倉彫出身の言わば野武士の様な出自の僕に、ちょっと掻きまわして欲しいといった主催者側の意図ではと勝手に解釈して現場へ。

石川門石垣
 せっかくの機会なので、講座開講日の二日前に現地へ。

その前に、亡き父の故郷である小松市に寄ってみた。

駅を降りると耳をつんざく様なジェット機音.......こんな騒音の中で良く生活できるなぁということと、駅前開発の景観が、まるでヨーロッパの風情。趣味悪いな~と小松のイメージにがっかりしながら、親父が住んでいただろう「寺町」へと急ぐ。


ほんの20・30メートル駅から離れてみたところ、「こまつ市指定」という木札を下げて、かなりの数の古い町屋がのこっていた.........良かった。ここならば住んでみたい。



















 さて、親父が幼い頃遊びに夢中になって境内の手水舎の角に肘をぶつけて骨折したという寺は............。

さすが寺町だけあって寺だらけだ。かたっぱしからあたってみる。

比較的広い境内でないと野球の練習もできないので  ↓ ここ辺りかなと。旧制中学時代、石川県代表として明治神宮球場での全国大会に出場して、フェンス直撃の三塁打を打ったという強者。ポジションはキャッチャー。だから、理屈っぽいのかな。。

近くに「末広球場」があったが時間がないのでパス。恐らく、この辺りで連日練習を繰り返したのだろう。
贅沢を言わなければ、東京と違って破格のビジネスホテルが金沢には未だある。二日目は、宿から観光地、特に美術館・資料館を中心に市内を循環。この日のために、20年程履いているお気に入りのトレッキング・ブーツでバスも使わず、ただひたすら歩くことに。

先ず、二十一世紀美術館から。噂通りギャラリーが多い。ここだけのリピーターもいるということだけある。特に驚く展示や作品もないが、企画に工芸が絡んでいるところが金沢らしく親しみが湧く。
 
金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館












 

石川県立歴史博物館

元金沢陸軍兵器支廠、その後金沢美術工芸大学が使用し、現在は石川県立歴史博物館となっている。金沢は、日本で最初に近代遺構をコンテンポラリーな視点で再興した地方都市だ。町のあちこちに、近代遺構を活かした公共施設がある。こういった動きを先陣を切って進めた、1600年代の創業の蔵元『福光屋』さんのオーナーによると、近代遺構を潰して新たにモダンでコンテンポラリーな建築を新設する動きもあったが、その辺は先行している西洋を視察して学び、その趣旨を理解して取り入れたとおっしゃっていた。

あまりこれといった特徴のない僕の住む町からすると、何とも羨ましい歴史を持った金沢は、これから益々発展する予感がする。特に外様大名だったことは、体制に迎合せずに独自の文化を守ったというイメージを醸成させ、他の地方都市との差別化も際立たせた魅力を増すだろう。