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いい加減にしろよ!    まっか晴れの空を仰いで突っ込んでいる。



百年振りの暑さだと言うが、こちとら百年前の記憶がない;;

例年クーラーは、あまり使わない主義だが、今年は連日フル稼働で働いてもらっている。お陰で仕事は快調に進んでいるが、食欲の方は減退している。珍しく夏バテか。。



クーラーのなかった百年以上前の人たちは、この暑さをどう凌いだのだろう・・・・。文明の利器のない時分だから、風鈴の音や怪談話で涼をとった?たぶん、この暑さを気合いで乗り越えたに違いない。



それにしても、これだけ暑いと稲川淳二の怪談話も何だか腹を抱えて笑ってしまう。


そう、怪談といえば小泉八雲の『怪談・奇談』になるが、そこには、気味悪さと怖さを超えて人情味溢れるいい話が沢山ある。中でも僕が好きな話は「和解」だ。
 
この話の中には、男の業というか、若くて未熟な男の愚かさ故、本来自分にとって掛替えのない女を捨て、世の中の常識に沿った女に目を奪われ自分を見失う「若気の至り」の典型が、人の命と引き替えに描かれている。



表向き男が女より優位にあった時代ゆえ、優しく物静かで辛抱強い女に、許してもらえるだろう・・・くらいのノリで離縁したのち、様子の良い女と再婚して初めて失ったものの大きさに気付く。思慮を欠いた男がやらかす愚挙の雛型だ。
 吉本さんの言葉を借りると「男の無意識の歴史」には、どこか女を男より劣っていると低く見るDNAが澱んでいる。



こんな風に女を扱うと、八雲の言うように「耐え難い絶望」に至る後悔と懺悔の念をもつことになる。こうして「和解」は”若さ”と”未熟さ”に潜む軽薄さを残酷に戒めるている。そして、僕にとって「和解」は、ある意味恋愛のバイブルのように女との距離や深さ、そして何よりも誠実さを無意識から規定している。そして、真の愛情とは何かを静に諭してくれる。

「和解」..........37年前の文庫
女に関しての愚かな男の無意識を”治す”のは、歴史を遙か遡らなければならず正直難しい。ただ、最近は「草食系男子」の登場で、女を男と等価に見る視座も獲得しつつある。その点かなり今の若い男には期待できそうだ。



今では「和解」の主旨は、男の単なる女に対してとる姿勢から進展して、ハンディーのある者全般へ普遍化して読み取れる。つまり、こちらが庇護しなければならない約束事の上に登場する者全般に言えることだ。それは、子供しかり、お年寄りしかり、そして、ペットしかり。
そもそも女は、振った過去の男のことなど振り返らないというから、女々しいのはやっぱり男の方か;;;僕など、小学校の頃や中学当時の恋心を抱いた娘(遠山容子ちゃんや、宇佐美 博子さん)への、甘く切ない思いは未だに変わらない(ちょっと前まで半年に一遍くらい夢に出て来ました)。そして、中学の時振った娘のことも懺悔と共に。。となると「和解」は、男一般にいえる心理で、女には、まるで通用しない感情なのかも知れない。こんな言い方をすると「男と女」の括りで一般化するな!と女から叱られるかも知れない。........その点よく分かりかねます。
 
もしかすると、世の規範というかコモンセンス(常識)を鵜呑みにすると後で痛い目に遭うぞ!という警句が「和解」には、描かれていたのかも知れない。男尊女卑の社会では、表向き女はハンディーをもたされている(裏では、男を手のひらに載せてコントロールしていたとも言われるが)。それ故、女を舐めてかかると後で恨みをかって化けて出られてしまう・・・そのことが怪談として描かれていると解釈するのが正解か。



まっ、背筋は凍っても実質は涼しくはならないのが怪談です。


それにしてもこの暑さ尋常じゃありません。と言いながら、昨日日曜日、横浜みなとみらい21で1時~2時の真っ昼間、サッカーの試合をしてきました。おまけに人工芝なので”芝?”に手をやると「熱ッチ!」って感じで触ってられません。もう馬鹿です、はい




今朝は6時起きで更新していますが、どうやらほんの少し秋の気配が・・・・・・しませんね;; 今宵は腹を括って『耳なし芳一のはなし』でも読みながら、しぶとい夏と心中でもしましょうか。



残残残暑お見舞い。 夏バテにご用心!では、では。
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