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2008
10/27 個展・銀座
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今年、最後の個展が終わった。



アメリカの金融危機の煽りだろうか、画廊内は、気の薄い沈鬱としたムードだったが、それを吹き飛ばすような素晴らしい出会いが幾つもあった・・・


 
・・・何と、あの巨人・白川静のゼミをとり、直に白川教授の教えを受けたという方が、九州は佐賀県から見えたのだ。その方のお話しによると、40年前の師は、時間通りに教室にみえ、手書きのガリ版刷りを配り、遅刻することは絶対無い学者らしい方だったという。そして、口癖は「十年後、二十年後そして、三十年後の自分が何をやっているか、今から分かっている・・・」ということだったという。「難しい授業でしたが、とても魅力的な内容でした」と仰っていた。納得。



「もし、押し入れの中を探してガリ版刷りが見つかったら是非見せて下さい!」とお願いした。そして、光栄にも、その方にDMの椿梅椀をお買い上げ頂いた。感謝。
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椿梅重
六本木で育てられた僕としては、おおよそ人間国宝などといった伝統工芸の謂わば保守本流の世界とは縁遠いが、京都の染織家・志村ふくみ氏のお嬢さんがご姉妹でみえた。画廊オーナーが関西出身ということで、あちらでも銀座のこのギャラリーは名が通っているようだった。意外にも「落書き錫研きシリーズ」を気に入って下さり「お房を置いて展示したい」といって10点ほどお買い上げ下さった。江戸や東京の歴史の話や殷墟文字のお話しを、他のお客様と一緒に楽しく出来たことは幸運だった。



「銀座で一番有名な神社はどこですか?」という質問にも驚かされた。展覧会をもつ所では、必ずその地の神社にお参りするという。

そういえば僕は、地元の神社にしかお参りしたことがない。
京都出身という背景からか、ご自分の出自が、いつも深く遠い悠久の昔から地続きに感じておられるんだな〜と敬服。





昨年、辰巳 芳子さんのお料理の著作で、「お福分け」という、今ではあまり聞かなくなってしまったフレーズが、じつはお裾分けという意味で使われていたことを知り、「舌鼓」と併せて、こんなにいい言葉をこの日本から消してしまってはもったいない!とばかりに殷墟文字に興して椀に書いたが、それを今回お料理研究家の方に気に入って頂き、お買い上げ下さったということも嬉しかった。



そして、白川静氏がその著作の中で紹介していた「インディアンの恋文」を椀に描いたものを、「茶席で使いたい」と、お茶の先生にお求め頂いたこともありがたい(一番遊んでいたので♪)。
  
(お福分け)



  
(舌 鼓)




(インディアン恋文椀)
株価も¥8,000を割り、はたして・・・という不安の中、個展は始まったが、まだダイレクトに影響が出ているとは言えない様に感じた。でも、気分は晴れやかとはいえず、これから始まるだろう金融危機第二段への構えが自然と出てしまう。「景気」とは、よくいったのもで所謂「気分」そして、その「風景」の意味であり、実態があるとも、ないともいえないものだ。所謂消費者心理というやつで、これによって実体経済が左右されるというのも意味深だ。



外需に頼らない経済構造をもっていたら、円高と安定した経済基盤をもって、今ほど日本が世界を牽引できる状況はないのだが、残念ながらアメリカへの輸出頼みで来た日本は、アメリカがくしゃみをすると風邪を引いてしまう;;;



個展終了後、搬入をすませ、この夏、僕のコーナーを設けて下さった銀座のデパートの和食器売り場に鎌倉カスタを差し入れに寄ったが、春とは違って客はまばらだった。たまたまだったら結構なのだが、デパートの売り上げも連続してダウンしていると各メディアは報じていることから、やはり厳しい状況には変わりがないのだろう。こちらも何か、いいアイデェアを出さなければ。。。

(逗子沼間五霊神社 大銀杏)
というわけで、終わってしまえばあっけない、いつもの個展だが、厳しいといわれる中、人生を豊かで充実させようとなさっている方が結構おられるのを知り、それほど悲観するもんでもないのかな。。。と勇気づけられた個展でした。



早いもので来月は、もう11月。寂しいけれど、溜まったオーダーをこなすべく、年末恒例の六本木SAVOIR VIVREでの個展はパスになってしまった。



銀座に足を運び御来廊下さったみなさま、ありがとうございました〜〜。
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(五霊神社境内の銀杏 pm1:42)