キャッシュレス  
   

電車や地下鉄、バスに乗る時に現金を使わなくなって久しい。カードをゲート機械にかざしてピッとやる。カードにチャージされている金額が液晶で表示されるというパターンだ。1枚のカードで名鉄電車・バス・JR・市営地下鉄などすべて使えるようになって利便性は一気に増大したのだった。

 

駅員が入札口で切符に鋏を入れていた時代を長く生きてきた者としては、なんとも隔世の感がある。そして、自分の意識の中で交通費の金銭感覚が無くなっているのも実感しているのであった。

 
   

スーパーやドラッグストアのレジで時々見かけるカード決済をしている人や中国のスマホ決済の普及を見るにつけ、やがて現金が消えていくのは時代の流れなのかと思わなくもない。

 

東京あたりではスマホレジのみのファミレスが現れたというニュースも流れてきた。レジ担当の人件費を省略できることのメリットは経営的にかなり魅力なのだろう。たしかにスーパーでもセルフレジが普通に設置されている。

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2005~2017  常滑レポート index
 
 

バーコードを機械に読み取らせるだけなら、さほどの技術を要するものでもない。金額をレジに打ち込むレジ係はいつの間にか消えて久しい。ICチップがバーコードに代わる日も遠くはないのであろう。 

 

スマホではなく財布代わりのカードというのも普及しているようで、過日相方と久しぶりに遠出をしたとき、彼女の買い物は全部その種のカード支払いであった。なにがしかのポイントも貯まるのであろう。

 

ポイントとか、商品券とか、現金以外の手段でモノやサービスを購入することが、これまた苦手だ。よって、カードの類を極力持たない事にしている。スーパーやドラッグストアで、はたまた家電量販店で金を払おうとすると、何なにカードはよろしかったですかと毎回きかれる。

 

よろしかったですか?の問いかけなら、はいと応じる事で足りるのだが、カードお持ちですか?と来る店は、もっていませんと答えると、おつくりしましょうか?ときて面倒だ。持ちたくありませんというのが本音なのだが、そうするとポイントでお得ですよとくる。

 

そうやって、カード如きに囲われたくないのだ。便利でお得でも嫌なのである。いろんな店で安物買いに精を出すくらいなら、ポイントで割引できる買い物をするべきなのだろうが、おそらく60年あまりの人生で非合理的な行動パターンが染みついているのであろう。

 

銀行が仮想通貨の導入に本格参加というニュースも耳に届く今日この頃だ。通貨という概念がこの先どうなっていくのか、利便性は不便を駆逐していくのだろうか。たしかに、メールは手紙や葉書を、スマホはガラ携、携帯は家電をという変化がこの20年ほどで起こっている。

 
 

金が世界のあらゆる物や事の価値を決めることのできる尺度の様なものになったのは、金という物質が宿らせる物神性にあるとしたのは、かのマルクスだったはずだ。しかし、その物神も紙幣で容易に役割を代わることができたわけだ。それは通帳の数字と変らない。そろそろ物神もご臨終という事かしらん。

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