売れてなんぼのもんや・・・・  
常滑レポート index
06/30  売れてなんぼのもんや 
至福の時間
フェスティバル 
研修生
無常
春が来た 
歴史的新年の閃き




2005~2010 常滑レポート index
売れてなんぼのもんや・・・・?

かれこれ10年ほども、陶芸家育成のお手伝いをしてきたのだが、ここにきてその責任者という立場に立たされている。



そして、けっこう売れている、かつての教え子と話す機会があった。彼は売れているので、いろんな方面から仲間を誘って欲しいという依頼を受けたりするのだが、彼の眼鏡に叶う作り手は、周りに見当たらないという問題を抱える。
彼としては自分以上、乃至は同程度に売れている作家であって欲しいのだが、それが難しい注文である。そして、売れていないのに、組織をつくり号令を掛けている連中が気に入らない様子だ。



号令を掛けている連中は、それなりの人望があるのだし、世話焼き的な下働きを厭わずにこなしているのだが、如何せんメジャーには成れていないのだった。地元の評価と全国区の評価がずれることはいくらもある。
作品のレベルは同じでも売れる作家と売れない作家があり、後者が圧倒的に多いのも事実だ。この作品がどうしてこんなに売れるのかと思うと、陶芸教室の教え子がファンクラブのように先生の作品を購入していたりするのだった。
常滑市民俗資料館




そこそこのものは家にいくらもあって、新たに買い入れるほどではないというのが、大方の消費者心理になっている。明らかに物は余っているのである。それでも買いたいと思わせる要素は、単なる作品の良し悪しではなくなっている。   
とかくこの世は難しいのである。ちょっと売れているからといって、それが実力なのかどうかは知れたものではない。よって、売れれば官軍という発想などはありえないのであるが、売れないやつが売れてるヤツに号令をかけても売れてるやつは動かないのも道理ではある。



フォワードとバックスの関係にも繋がるのだろうが、センター・フォワードだけではチームは勝利を得られない。バックスがどれだけ守り抜いても勝つことはできない。相互の信頼関係はどのようにすれば生まれるのか?
2005~2010 常滑レポート index 
   
常滑レポート index
06/30  売れてなんぼのもんや 
至福の時間
フェスティバル 
研修生
無常
春が来た 
歴史的新年の閃き
今売れているのは点取り屋としての仕事ができているということなのだが、その背後には先人たちの築いたバックグランドがあるということを彼はどれだけ認識しているのだろうか。そんなことを考えつつも、せっかく活躍している最中の若者の腰を折るようなことも自重するべきであろう。



そして、売れない天才より、食っていける盆栽を育てなければいかんと思うのである。その生活が成り立つ造り手が一つのゴールであるとすれば、やっぱり売れてなんぼのもんかもしれんと。
 page top