うらやましい・・・・・      5月2日


 次男が今春、ここのところ毎年全国大会に出場しているサッカーの名門校(逗葉高校)に入った。各地区のエース級の連中がサッカー部に入部し、また学区外から入学した生徒の殆どがサッカー部に入部したそうだ。厳しい練習は走りが基本で「父さん今日、脚が攣ったのが8人で、3人がゲボしたよ」と言っていた。サッカーは小学校から続けている連中が殆どなので練習の厳しさが分かる。練習の合間に新入部員同士で話をすると、「お前小学校3年の時の三浦半島大会(三浦市・横須賀市・逗子市・葉山町の3市1町大会)決勝であたったとき再々延長で決勝点決めたろう」とか、「小学校2年の時、試合の後”しっかり練習して来いよ”って捨てぜりふはいたろっ!」等々、小学校から中学校に至るまでの様々な場面での、サッカーを通しての共通の思い出を確かめ合っているらしい。僕は、小学校と中学校入学前に2度引っ越しをしたので息子のような小中を共有する思い出を持つ仲間を持ったことが無く、彼らが羨ましいと同時に、息子にサッカーを勧めて本当に良かったと思う。短い人生の中で「濃い時間と空間」を持てることはとても重要で且つ幸せなことだ。
                                               
              (  ドイツでの個展の際立ち寄ったプロサッカークラブ「レバークーゼンスタジアム」)
  日本のJリーグサッカーの基本理念はヨーロッパのクラブチームがそのモデルになっているが、100年近く経つ伝統あるクラブもある中で各地域の人たちは、幼稚園時代にそのクラブに入り、体操をすることから始まり成長するにしたがって順次サッカーやテニス・水泳など自分の趣味に沿ったスポーツを選び楽しみながら、やがて歳をとり再び幼稚園当時の体操をしに週に何度かそのクラブに通うという生涯を通した生活スタイルを持っている。80歳過ぎたおばあちゃんに「あなたは何歳からこのクラブに通っていますか?」と聞いたところ「覚えていない、たぶん五つから?」と言う返事が返ってくるほど人々にスポーツが身近なものになっていることを以前あるテレビ局が放送していた。羨ましい限りだ。僕は現在50歳だが昼休みに逗子市役所のサッカー部の連中と体育館で火曜日から金曜日まで毎週フットサルをして楽しんでいる。この年になってもまだまだ巧くなると思ってプレーしているが、この年になっても実際巧くなっているし充分楽しめる。十代の終わりに始めたサッカーというスポーツを50歳になっても続けているとは当時全く考えていなかった。スポーツとはそれくらい人間にとって本質的で素晴らしいものだ。日本も学校中心のスポーツ体系から早く抜け出し、ヨーロッパ型の生涯スポーツというスタイルに移行していって欲しいと思う。

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